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67輪目 ページ21
コートに着くなり上着を脱いでボールを手に取る真ちゃん。ベンチに座りながら、シュートモーションに入る彼を見守る。
丁寧に手入れされた指先からボールがふわりと放たれ、そのままボールが美しい放物線を描いてリングを通る。
この光景が大好きなのだ。
黙々とシュートを打ち続ける彼を眺めながら物思いにふける。
真ちゃんの優しい表情も、少し意地悪な表情も好きだけれど、やっぱりシュートを打つときの真剣な表情が1番好きなんだなぁと自覚する。
少しでも永く、彼のバスケを見ていたい。特別な存在になれなくたっていいから、側に居たい。今はそれで十分だ。
それに…きっとこの想いは彼にとって邪魔になるだろう。甘くて切ないこの疼きは。だから、この気持ちはしまっておこう。
だって、こうやって綺麗なシュートを放つ姿が好きでずっと見ていたいから。それだけで十分だから。
だから、この気持ちはしまっておくんだ。
甘く疼く胸をきゅっと握りしめて決心した。
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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年7月25日 21時