【スプレーマムの花束を貴方に】 (ページ8)

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6輪目ページ8

午前中の授業が終わり、昼休みを伝えるチャイムが鳴った。約束通り、真ちゃんと一緒に食べようと彼のクラスへ向かう。

「真ちゃん、ご飯食べよ。」
「あぁ、そうだな。」
私はお弁当だが、彼は学食なので食堂に向かう。人が多く混雑していたが、空席を見つけ2人で座った。昼食を取りながら私達は会話をする。

「真ちゃんはお友達、できた？」何気なく尋ねるも、
「別に俺は友人など作るつもりはないのだよ。」と一蹴される。

「真ちゃんらしいなぁ。」
「そういうお前はどうなんだ？」
「私？そうそう、同じクラスでバスケ部の黒子くんと仲良くなったよ。本の趣味が合うんだよね。」
彼の質問に対し答えるも、
「ふっ。そうか、良かったな。」と鼻で笑われる。

「あ、ちょっと馬鹿にしてるでしょ?」
「別に。」「もう、相変わらずだなぁ。」
そう話していると、

「すまない。相席、いいかな？」と声をかけられた。

「大丈夫ですよ。…あ。」返事をしながら振り向くと、昨日のクラス分けテストで目立っていた赤い髪の男子生徒が立っていた。

「何処かで会ったかな?」腰をおろしながら不思議そうにこちらを見る彼。

「ごめんなさい。昨日のバスケ部のクラス分けテストで見かけたものだから。」慌てて彼に説明をする。
「あぁ、もしかしてマネージャーかな？」
「はい。亜麻野ミケといいます。よろしくね。」
「よろしく、亜麻野。オレは赤司征十郎だ。」
そう微笑む彼は同い年とは思えないほど落ち着いた印象だ。

「赤司くんは真ちゃん…緑間くんと同じ1軍だから面識があるのかな？」
「そうだね。」「ふん。」
愛想の良い赤司くんに対し、真ちゃんはそうでない。

「もう、真ちゃん。ごめんね赤司くん。真ちゃん…緑間くん、少し気難しいところがあって。」
「大丈夫だよ。それにしても2人は仲が良いようだね。」
「私達、幼馴染みなの。ね、真ちゃん？」
その言葉を嬉しく感じるも、

「腐れ縁というやつだ。」
「なっ、もう少し言い方ってものがあるでしょ？」
「本当のことなのだよ。」
と真ちゃんは相変わらず素直じゃない。

「ふふ、本当に仲が良いようだ。そういう存在がいるのは、少し羨ましいね。」
「そうかなぁ。あ、ところで赤司くんは得意なプレーとかあるの？」
「全て、かな。」
「わぁ。昨日の様子も見てたけど、難しそうな技術を簡単そうにしてたからびっくりしちゃった。」

その後は赤司くんを交え、時々真ちゃんが口を挟むなどして会話を楽しんだ。