41輪目 ページ44
全国中学校バスケットボール大会、通称『全中』。
白金監督の指導もあり、帝光中学校は優勝した。
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「居残り練習？」
「はい。もっと頑張らなくてはと思って、最近始めたんです。」
最近、遅くまで3軍の体育館の明かりがついていると思ったら、正体は黒子くんだったらしい。
「そっかぁ。最近、吐くことも減ったし、凄く頑張ってるんだね。」
「ありがとうございます。」
彼は少し嬉しそうに微笑んだ。
約束のために、頑張ってるんだなぁ。そう考えると、私もお手伝いをしたい。
「あ、じゃあ、居残り練習してるときにタオルとかドリンク、持っていくよ。」
「それは助かります。」
：
：
「最近あそこ、オバケが出るらしいよ。」
神妙な顔で話すのはさつきちゃんだ。
「…は？何言ってんだ、お前。」「オバケ？」
私と青峰くんは疑問符を浮かべる。
「本当なんだってば！3軍の体育館は練習後、人が居ないのにボールの音とか聞こえるんだって…。」
ん？もしかして、黒子くんのことかな。そう考えていると、
「アホくさ。んなことあるわけねーだろ！」
と青峰くんは去っていってしまう。
「ちょっ、大ちゃ…青峰くん！…ミケちゃんは信じてくれるよね？」
「あ、そのことなんだけど、多分…」
すがるように話す彼女に説明しようとすると、
「ねぇねぇ、さつきちゃん、ミケちゃん！」
とミキちゃんとアツコちゃんがこちらに駆け寄ってきた。
「どうしたの？」
「2人は青峰くんと緑間くんと幼馴染みなんでしょ。いいな〜！彼女とかいるのかな？」
「「え？」」
思いもよらぬ質問に面食らう。
「ね〜。この前の全中でも大活躍だったし。カッコいいよね！」
「え…そうかな…？」「あ、あはは…。」
興奮気味な2人に、私達は苦笑を浮かべる。
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作者名：みぃ太郎 | 作成日時：2023年6月22日 13時
