会議後 ページ3
義勇さんの様子が可笑しい。
何がおかしいかって言うと
お館様の屋敷の空いてる部屋で私を抱きしめてる事
それも長時間。
「…どうしたんですか」
「何もない」
しかも何も答えてくれない。
「寂しいんですか」
「…」
とりあえず抱きしめ返してみた。
そうすると満足げに私の首に顔をすりつけてきた。
…猫か。
「会いたかった」
「…確認ですけど私たち付き合ってませんよね」
何この甘い雰囲気。
この小説そっちに持っていくつもりじゃないよね?
あれ?
「いいだろう。今だけだ」
それはそう言う良いなのか…
こんなの炭治郎が見たら嫁入り前の娘が…とか言うよね間違いではないけど。決して。
「お前が好きだ」
「知ってますよ」
私も好きだもん。
「…鈍感」
「なんで!?」
一番言われたくない人で鈍感って。
失礼すぎないか。
「まあ、いい。引き止めて悪かったな」
「あれ?接吻しないんですか」
私から離れた義勇さん。
接吻するのかと…
「…したいのか」
「え?ちが…っん」
違うって言おうとしたのに。
頰を片手で掴まれて唇に接吻された。
「今日はこれだけだ」
「…っ言い方!」
私が接吻したいみたいじゃん。
言い方!
「それより、さっきから不死川が待ってるぞ」
「…あああ!!」
忘れてた。
実弥さんと約束してたのに…
「さ、刺される…」
絶対怒ってるやつだ。
…死んだ。
うわあ、どこにいるんだろ…
っていうか義勇さん言うだけ言って去ったよね。
「さ…うわあ」
探すまでもなかった。
だってね、ドス黒い空気が漂ってるもん。
絶対あそこにいるよね!
柱合会議をした後からずっといたのだろうか。
「さ、実弥さん…」
「…」
「お、怒ってま…すよね」
柱合会議が行われた部屋に戻るとすごく怖い顔をした実弥さんがいた。
「ごめんなさい」
「…」
「…あの、」
何も言ってくれない。
すごく気まずい。
「…帰れェ」
そう言って立ち上がった実弥さんは私を見る事なく部屋から出ようとする。
「まって…!」
実弥さんの服を掴んだ。
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作者名:enen♪ | 作成日時:2020年3月29日 12時