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パタンッと扉が閉められて、いつの日かと同じようにズルズルと座り込んだ。赤くなった顔を左手で押えて大きくため息をつく。





「くっっっそ………可愛い…………」





夢じゃなかろうかと疑いたくなる。でも先程彼女の唇に触れてしまった自身の唇はまだ熱を持っている。キスをしたあとの彼女の嬉しそうな表情が、脳から離れない。

五条はなんとか気持ちを立て直して、寮を出る。





「あ、おかえり〜うまくい………」

「………へぇ。」

「え…なに?」





職員室に入るや否や、二人は五条をガン見したあとニヤニヤとした表情になる。





「へぇ…上手くいったんだな。」

「…え?」

「…まさか、気づいてないのかい?」





ついてるよ、と夏油がトントンと自分の唇を叩く。その時やっと気がついたのか、五条が唇に触れると指には赤いリップが付いていた。

それを見て、五条はまた顔を赤くすると両手で顔を覆いへなへなとそこに座り込んでしまった。





「あ"あぁ〜〜〜〜………………」

「ウブだな。」

「五条悟ともあろう男がまさか本命にはここまで弱いとはね。」

「ほら、メイク落としシート。」

「…………ん。」





家入からそれを受け取り、唇を拭く。そういえばつけてたよな……と思い完全に油断していたと反省する。





「でも、相手はまだ学生だからな。気をつけておけよ。」

「……分かってる。」

「本当にわかってるのかい?」

「ちょっと怪しいね。」

「分かってるって…!」

「顔真っ赤。」





そう言って夏油は笑う。まだ熱のひかない顔。まさか自分が一人の少女に入れ込むなんて思いもしなかった。暫くはこれでいじられるのだろう。






「はは……ほんと、………Aは凄いや…………」





そう微笑んだ彼の表情は、見たこともないほど優しかったそう。

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 短編
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NENE - あぁ、とてつもなくいい話でしたぁ!とても面白かったです!!五条先生カッコいいー!夢主ちゃん可愛いーー!! (2021年6月21日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
モブの中の雑魚 - ま、まあ?認めてあげても?いいわよ? (訳)大好きです (2021年4月23日 22時) (レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
rindou0505(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます!お疲れ様でした!五条先生が可愛くて仕方のない作品でした。とても楽しかったです! (2021年3月16日 10時) (レス) id: abbbc2a66d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これは、続きを期待してしまいますね……いやはや、最高。 (2021年3月16日 4時) (レス) id: c4b5b3c501 (このIDを非表示/違反報告)
そち。 - ほんとに関係ないのですが、夢主ちゃん、私と誕生日一緒なので嬉しいです! (2021年3月7日 1時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月6日 13時

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