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「退院おめでとう兄さん。」

「ありがとさん。」





数日後、昭義が退院して高専へとやってきた。





「今日からお前ら全員ビシバシ鍛えていくからな。ちなみに俺はAより強い。Aみたいに手加減もしない。」

「え、お前手加減してんの?」

「さぁね。どうだと思う?」

「てかさ、甚爾さんもいるのにもう1人体術指導いるの?」

「そもそも二人とも教員免許無いでしょ。」

「シフト制だよ。それに、通常授業も教えようと思えば教えられるしな。 」

「甚爾さんは?」

「あの人は体術専門だからな。バイトだし。」

「で、今日のシフトはあんたってこと?」

「そうそう。さ、訓練場いくぞ〜ビシバシしごいてやるからな。」





昭義はその名の通り、手加減なしに彼らを投げ倒していった。それはあの彼女も同じだった。





「いっ……!?」

「はい、遅い!もっと頭使え。なんのために賢いおつむで産んでもらったんだ。それとも飾りか?」

「……Aが負けてるの初めて見た。」

「あいつが勝てなきゃ俺らが勝てるわけねーだろ。」

「A頑張れ〜」




既に投げ飛ばされた二人と見学の家入はまるで他人事のようだ。しかし、彼女で勝てないのならどうやって昭義に勝てというのだろう。無理な話だ。





「ぐふっ……!」

「はいお前死んだ〜」

「くっそ……!」

昭義「お前強いのに動きが単調なのよ。ほかのやつらにわかんなくても、俺にはわかる。」





地面に伏せて、汗をかいてゼェハァと息を荒くする彼女は見た事がない。いつも涼し気な表情で彼らの相手をしていたものだから、新鮮で仕方がない。





「大丈夫?」

「だ、いじょば……」

「あちゃー……水買って来ようか。」

「あ、なら俺も行くわ。ちょっと休憩な〜」

「A、怪我治そ〜」

「傑、俺コーラな。」

「稽古中だからポカリね。」

「ちぇっ。」





夏油は昭義と二人で自販機の方へと向かう。何気に二人きりは初めてで少し緊張する。





「……あいつ、ちょっと強くなってやがったな。」

「………そうは見えないくらい投げ飛ばしてましたよね……?」

「あいつなんて俺からすればまだまだよちよち歩きの甘ちゃんだよ。ま、体術に関してはだけどな。ほら、何飲むの。」

「烏龍茶で。」





昭義がボタンを押すと、ガコンッとペットボトルが落ちる。

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moo(プロフ) - まさかの展開に驚きました!幸せ家族で良かったです! (8月9日 3時) (レス) @page46 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…すっごく面白くて、楽しませて貰ってます!!応援してます!!更新頑張って下さい! (2021年3月3日 9時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 多分ですけど上の連中が練習になってます! (2021年2月26日 23時) (レス) id: 46e621c864 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 花蛸花さん» わざわざありがとうございます!そのお話、楽しみにしてます!! (2021年2月26日 0時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - あの、質問なんですけど、いつ美々子と菜々子を助けたんですか?最新読んで「その話あったかな……?」と思ってしまいまして……夏油さん推しなのでみんなハッピー状態なのがすっごい見てて幸せになりました!! (2021年2月25日 22時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月22日 2時

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