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「A!!来てくれて嬉しいわ!」





部屋に入るやいなや、小さな金髪の少女が抱きついてくる。Aはどうすればいいんだ、と中原の方を見たが、中原は助ける気は無いらしい。戸惑う彼女の姿を見て楽しんでいる様子だった。

部屋には、お洒落なテーブルに一人がけの高級な革張りの椅子。テーブルには、高級そうなティーカップに洋菓子が並べられていた。





「先日はろくな挨拶もせず、すまんかったのう。私が尾崎紅葉じゃ。今日は私らの誘いに応じてくれて感謝するぞ。」

「は、はあ……」

「中也、お主も茶会に参加していくといい。」

「俺もですか?」

「折角じゃからの。して、A。茶会の前にちょっといいかの。」

「なんですか……」





エリスに腕をぶんぶんを振られて既に疲労が溜まっているであろうAに、中原は笑いそうになる。





「この振袖、どう思う?」





ソファに置かれた木箱の中から、エメラルドグリーンの生地に花の刺繍が施された、なんともお高そうな振袖を取り出す。





「は、はあ……美しい振袖ですね。」

「ならば決まりじゃ。」

「はい???」

「エリス、中也。しばし待っておれ。」





そう言って、尾崎は彼女の手を掴んで奥の部屋へと向かった。何が何だか分かっていない彼女は何度も瞬きをする。





「あ、あの……?」

「折角の茶会じゃ。ちょっとばかり着飾っても良かろう。」

「……まさか私に着せる気ですか?」

「当たり前じゃろう?お主の為に呉服屋に行って選んだものじゃ。」

「わざわざ呉服屋に行ったんですか……!?」

「勿論。エリスがお主を呼んで茶会をしたいと言い出したあとすぐにの。」





会ったばかりの小娘にここまでするか?彼女の頭の中にはハテナがいっぱいだ。そもそもこんな高いものを汚してしまっても責任は取れない。汚さない自信はあるが、万が一という言葉がこの世にはあるのだ。

然し、尾崎は着せる気満々だ。何を言っても聞いてくれやしない。Aは等々諦めて、言われるがままに服を脱いだ。

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眠いちゃん - 続き楽しみにしてます! (2023年3月3日 14時) (レス) id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 面白いです!続き待ってます! (2023年2月3日 5時) (レス) id: 846f3d2d4a (このIDを非表示/違反報告)
- とても話がわかりやすく面白いです!!続き待ってます!! (2023年1月7日 23時) (レス) @page28 id: d9cbcf96d1 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 面白いです‼︎応援してます (2022年12月27日 15時) (レス) @page28 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2022年5月29日 16時

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