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両手に沢山の袋や箱を持たされた兄二人と、楽しかったとはしゃぐ妹二人。兄二人はベンチに座り、そのすぐ隣に荷物を置いてぐったり状態だ。





「今日は実に有意義な時間だったわ。」

「私も、こんなにも楽しいお買い物は初めてですわ!与謝野女医達と行くのも良いけれど、やっぱりお友達と行くともっと楽しいわね!」

「二人が楽しそうで何よりだよ……ねぇ谷崎くん……」

「はい……」

「A、帰りはどう為さるの?」

「迎えを頼んであるわ。さっき連絡したから、そろそろ来ると思うけれど。」





腕に付けられた如何にもな英国製の高級時計を見ながら彼女が言った。その途端、太宰の頭に嫌な予感が過ってしまう。そして今、その嫌な予感は見事的中した。





「あぁ、来た来た。」





少し離れた場所に停められた、これまた如何にもな高級車。そこから降りてきたのは、太宰が予想していた人物だ。





「よぉ、探偵社。」

「げっ、中也……」

「よぉ太宰。無様晒してやがんな。こいつの買い物に付き合いてぇならもっと体力付けやがれ。」

「体力莫迦のチビゴリラと違って私は繊細なんだよ。」

「あ"ぁ"!?」

「はいはい、喧嘩しないで。中也さんにもちゃんとお土産買ってきてあげたからね♡いい匂いの香水見つけちゃった♡」

「そりゃどうも。」





「これは兄様の分ね」と、太宰の隣にあるショッパーの中から小さな袋を取ると、太宰の膝に置いた。





「万年筆よ。もっと仕事をするように、ってね。」

「こんなものいつの間に?」

「兄様が御手洗に行った序に女性を軟派している時。次私とのお出掛け中に女性に声掛けなんてしたら縊り殺しちゃうわよ♡」

「大変申し訳なく思ってマス……」





確りと制裁を受けたのだろう。太宰はその時抓られた腕を静かに摩っていた。





「今日はなんか少ねぇな。」

「兄様じゃ持てないと思って。」

「え、これ少ないんですか……?」

「ああ、少ねぇな。」





中原はショッパーと箱を軽々と持ち上げる。その時ちらりと見えた中原の左腕には、彼女と揃いの腕時計が着いていた。真逆のペア。その事実に、太宰は頭を抱えた。

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Napia - 完結おめでとうございます!! お疲れ様です!! 毎週のように「更新してるかな?」とウキウキしながらみてました!! 番外編も読みますぅ!! (2022年4月26日 16時) (レス) @page37 id: bc58708f8e (このIDを非表示/違反報告)
あんころ(プロフ) - お疲れ様でした!完結おめでとうございます!ダントツで面白かったです!! (2022年4月23日 19時) (レス) @page36 id: 9e178210e2 (このIDを非表示/違反報告)
クリスタルパワー(プロフ) - 完結おめでとうございます!!いつも更新を楽しみにしてました!番外編があったら楽しみにしてます! (2022年4月23日 19時) (レス) id: 47ef91694a (このIDを非表示/違反報告)
向月葵(プロフ) - 完結おめでとうございます〜!最初の頃からずっと応援していたので、見届けられてほんとに嬉しいですし、めちゃくちゃ面白かったです!番外編も楽しみにしてますね。 (2022年4月23日 19時) (レス) @page36 id: b81c3ee352 (このIDを非表示/違反報告)
Hazuki(プロフ) - 凄く面白いです!15ページの「鼻歌」が「花歌」になっています…間違っていればすいません。これからも更新楽しみにしています!! (2022年4月21日 20時) (レス) @page15 id: 140c609c2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2022年4月16日 11時

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