・21 ページ21
｢あ！グラミーちゃんだぁ〜！｣
放課後、図書室で本を探すAに声をかけたのは隣に自分とそっくりな人物を連れたフロイドだった。
｢こんにちはフロイドさん。｣
｢探したんだよ〜？｣
｢なにか御用で？｣
｢まぁね〜｣
｢……お隣の方は……？｣
｢初めまして。ジ僕はェイド・リーチです。フロイドとは双子なんですよ。｣
｢通りでそっくりですね。私はA・フェリシアです。｣
｢もちろん、存じておりますよ。｣
｢グラミーちゃん何してたのぉ？｣
｢本を借りようと思ったのですが……どうもあの場所は届かなくて。｣
少し高い場所にあるその本はギリギリAの手には届かなかった。踏み台も彼女の近くにはなかったため、諦めて粘っていたもののどうしても無理なようだ。
｢グラミーちゃんちっちゃいもんねぇ？｣
｢あなたに比べたら誰でも小さいのでは？｣
フロイドは背伸びをすることも無く、軽々と彼女の指していた本を本棚から抜き取った。
｢これ？｣
｢それです。どうもありがとうございました。｣
｢おや、珍しいですねフロイド。あなたが本をちゃんと渡すだなんて。リドルさんの時はからかって遊んでいたのに。｣
｢ばれたぁ？対価としてモストロ・ラウンジ来てもらおうと思ってさ〜｣
フロイドはなんとしても彼女にラウンジに来てもらいたいようで、わざわざ普段しないような行動を取ったらしい。
｢ラウンジ……あぁ、この前言っていた……今は時間もありますしいいですよ。｣
｢じゃあ早く行こ〜？｣
本を借りて、フロイドとジェイドに案内されて鏡舎へと向かう。
｢……水の中に寮がある。｣
｢すげーでしょ？｣
｢えぇ。サバナクローとはだいぶ違いますね。｣
｢さぁ、ラウンジはこちらですよ。｣
ラウンジに向かう間も、水の中にあるのがよほど物珍しいようだ。キョロキョロと辺りを見回す彼女がどうしてもライオンに見えなくて、フロイドは"小動物じゃん"と軽く吹き出してしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2408人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななしのヴィランズ - なぜ男子校であるナイトレイブンカレッジに転校できているのですか？ご都合主義じゃないですか (2021年10月15日 15時) (
レス) @page1 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白いです！夢主ちゃんきっとお強いんだろうな、、、(まだ読み途中)獅子の狩りは♀がやるらしいですし、、、(笑) (2020年11月18日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花蛸花
| 作成日時：2020年8月28日 1時
