反社(本業)とJK【東リべ】

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結局無理やり着いてきた男3人は部下に迎えを頼み、Aは大寿に別れを告げたあと蘭の車に乗り込んだ。車のシートはひんやりと冷たくて、蘭はいそいそとエンジンをかける。





｢すぐ暖まると思うから我慢してな〜｣

｢はい！｣

｢そーいや、ずっと気になってたんだけど敦貴って誰？｣

｢大知の弟ですよ！ああ見えて結構お兄ちゃん気質なんですよね〜だから家事とかも得意だし！｣

｢へ〜意外だわ。｣





いつもキャンキャンと吠える犬のようなガキだと思っていたが、人は見かけによらないものだなと柄にもなく思ってしまう。アクセルを入れて車を出す頃には、少しずつ車内が暖まってきた。





｢お、日付変わった。｣

｢すみませんこんな遅くに……｣

｢いーっていーって。Aちゃんこそ眠くねぇ？眠くなったら寝てもいいよ。起こすし、起きなくても部屋まで運んであげるし。｣

｢大丈夫です！私、夜更かし得意なので！｣

｢んな特技あったの？｣





蘭は思わず吹き出すと、ケラケラと小さく笑う。





｢でもまぁ、若いうちは夜更かししたいよな〜俺も良く竜胆と遅くまで遊び回ったわ。｣

｢喧嘩ですか？｣

｢どーだと思う？｣

｢ん〜……蘭さんはきっと今も昔もモテるので、お姉さんたち侍らせてクラブとか居そうですね！｣

｢侍らせるなんてどこで習うの？侍らせてねーよ？｣

｢え、そうなんですか！？｣

｢そうですとも。｣





侍らせるなんてめんどくさい。女は一夜に一人で十分だ。無駄に群がってくる女は居たが、その中から一人適当に選ぶ事もあるし、連絡先のうちの一人を呼び出すこともある。どの女もチョロいので、連絡すればすぐに飛んできていたものだ。それ以外でいえば、喧嘩がほとんどである。まぁそんな話絶対にしないが。死んでもしない。





｢Aちゃんは夜更かしだとどんなことすんの？ゲームとか？｣

｢ゲームは一人の時はあんまりしないですね……お父さんが居ない日は読書とかしてました！｣

｢読書か〜俺まともにしたことねぇわ。おすすめの本とかある？｣

｢ありますよ！例えば〜……｣





あれが好き、あれも面白かった、うきうきと話す彼女に、うんうんと相槌を打つ。本も好きなのかと、ここでまた新しい彼女を知る。





｢じゃあ、今度そのうちの一冊貸してよ。Aちゃんのおすすめ読むわ。｣

｢はい！是非！｣





本なんて手に取る機会はほとんどなかったが、彼女のおすすめなら真剣に読んでみようと思う。

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