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レストランは完全個室制で、最上階のそこからは街の夜景が一望できた。クリスマスということもあり、街明かりにキラキラと輝くイルミネーションの光が合わさっていつも以上に輝いていた。しかし、蘭はそんなものそっちのけで、それに負けないくらい瞳を輝かせて窓の外を見るAをうっとりとした眼差しで見つめていた。
こんな些細なことできゃっきゃとはしゃいで喜び、｢蘭さんみて！｣と笑顔を向ける彼女が可愛くて仕方がないのだ。
｢気に入ってもらえたみたいでよかったわ。ここは料理も美味いから楽しみにしてて。｣
｢はい！さっきケーキ食べたのにもうお腹すいてきちゃいました、、！｣
｢ふはっ、やっぱ若いうちはすぐ腹減るよなぁ〜まぁ随分歩いたしな。俺も腹減った〜｣
｢まだまだお若い証拠ですね！｣
｢嬉しいこと言ってくれんじゃん。｣
他愛もない話をしていると、次々と料理が運ばれてくる。蘭は仕事柄、自然とテーブルマナーは身についたものの、それでもいうて適当だった。教養程度で軽く学んだくらいではあるが、如何せん顔がいいのでなんでも様になってしまう。一方の彼女は、育ちの良さが体全体から滲み出るほどに分かる。一つ一つの動きが繊細で、ただ料理を食べているだけなのに芸術品のようだった。
フォークに肉をさして、それを口まで持っていくという、何の変哲もないような動作に見惚れてしまう。いつもそうだ。箸の持ち方も茶碗の持ち方も、お茶の飲み方だって全てが綺麗で美しい。これは彼女を愛するが故なのか、そもそも彼女自身が周りを惹き付けているせいなのか。後者の場合、とても厄介だが、どちらとも言えるだろう。
｢Aちゃんってほんとお上品だよなぁ。｣
｢え、そうですか……？｣
｢うん。初めて会った時から思ってたんだよな〜この子絶対育ち良いんだろうなって。実際当たってたんだけど。｣
｢自分じゃ気にしたことがないので……でも、そう言っていただけると嬉しいです…！少しは蘭さんに見合う女性に見えてますかね……？｣
少し恥ずかしそうに、でもどこか不安げにこちらを見る彼女に、小さく微笑む。
｢んな事気にしなくても、俺の隣はAちゃんだけだよ。｣
そんなことを気にしていたなんて思わなかった蘭は、やっぱり可愛いな、とにやける口元を押えた。
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Liezabeth Gillies(プロフ) - 中高生が書くような文章ではなくしっかりとした文才があり安心して作品を楽しめます。ところで、どのような結末になるのでしょうか。着地点はどこに、、？ (2021年12月1日 1時) (
レス) @page43 id: f20a915395 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白くて一気読みしました！好き！応援してます！ (2021年11月10日 19時) (レス) @page22 id: 1f03340a86 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみません､20話の『頭のおかしい練習に囲まれて』は『頭のおかしい連中に囲まれて』の間違いではないですか？ (2021年11月8日 3時) (レス) @page20 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
まるきち(プロフ) - 文章力ものすごいのに、ギャグ線強くて好きです♡前編からずっと読んでます！花蛸花さんのペースで頑張ってください💪 (2021年11月7日 12時) (レス) @page21 id: 4a45715550 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - 好き、、なんで、こんな、作品作れるの？？え？なんでこんなに、文才あるの？え？神様って不公平だね。てか、神様っているのかな？、、、あ、挨拶が遅れてすみません！結菜です！花蛸花さんの作品好きです！面白すぎて一気見しました!!! (2021年11月4日 18時) (レス) @page18 id: 05b53aed2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年10月30日 2時
