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しかし、Aは戸惑った。いくら反社と言えども、親しい仲の彼らに人を進んで殺させるのは如何なものかと。父親が死ぬことに抵抗はない。それだけ恨んでいるから。でも、それとこれとは話が別だった。
あの時、自分が真っ先に警察に連絡していればよかった。迷わずにすぐに。彼女のそんな考えを読み取った蘭は、彼女の座っているソファーの背もたれから身を乗り出して顔を覗き込んだ。
｢Aちゃん、俺らに遠慮すんなぁ？俺らは逆に、連絡貰えてちょーラッキーって感じ♡｣
｢え………？｣
｢Aちゃんの身体に傷つけた罪は法律なんかじゃ裁けねぇくらい重いの。なぁ竜胆。｣
｢刀で肩刺したくらいで死なせるとか有り得ねぇ。｣
｢ほらなぁ？あとは反社のお兄さん達に任しといて♡Aちゃんはなんも考えなくていいから。あとは俺らがちゃちゃっと終わらしたげる。｣
｢………という事だ。A、こんな時はなんて言うんだった？正和に教えて貰ったろ？｣
明司は、まるで子供に言い聞かせるようにしてそう言った。止まりかけていた涙が、またぽろぽろと落ちてくる。お礼なんて言えない。人を殺させるのだから。でも、明司達はきっとそんなものには納得しないのだろう。ほら、はやく、と急かしてくる明司に、Aはゆっくりと口を開いた。
｢あ、りがと、ございます、っ、｣
｢よく言えましたァ♡オラ、クソ灰谷ども！！！仕事だオラ！！｣
｢三途、お前は留守番。｣
｢え、なんでっすか！？｣
｢A、シャワー浴びておいで。血で気持ち悪ぃだろ。外で三途待機させとくから安心してお風呂入ってきな。お湯ためてある。｣
佐野の言葉に、三途は｢あぁ、なるほど。｣としっかりと理解した。こんな役得あるか？？？なんて思わず頬を緩ませていれば、蘭の革靴の先が三途の脛を蹴りあげる。
｢い"っっっでぇ！？！？｣
｢変なことしたら殺す♡｣
｢しねぇわてめぇじゃあるま……ッだァ！！！｣
｢まじ黙れ。｣
反対の脛を竜胆に蹴られ、思わず蹲りながら両方の脛をさする三途に、Aはぽかんと口を開けていた。何事だろうか、と思わず涙も引っ込んでしまう。
｢さっさとしろ。｣
またも、佐野の一言によりそれぞれが行動に移す。三途は未だに脛の部分を擦りながら、｢こっちこい。｣とAの手を取ってその部屋を後にした。
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鈴(プロフ) - 続編おめでとうございます！！ (2021年10月30日 10時) (
レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています！ (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しく読ませていただきます！ (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年10月16日 2時
