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「A、私とお風呂に入らないかい?」

「え、2人で?」

「あぁ。私とAが2人で入るくらいなら余裕だよ。何せ私と傑が二人で入って余裕だからな。どうだい?」





そう提案され、Aは少し考えたあと小さく頷いた。





「おじいちゃん、背中流すよ。」

「あぁ、じゃあ頼むよ。」





ボディタオルに石鹸をつけて泡立てると、それで聡の背中を擦る。幼い頃の話になるが、昔はよくこうして父や祖父の背中を流していた覚えがある。よく二人と一緒に入りたいと言っては、普通の一般家庭よりも随分広いそのお風呂に3人で入って、Aは必ず二人の背中を流すのだ。

その時は二人の広い背中を洗うのに必死で、すごく大変で、二人はそんなAを微笑ましく見ていた。しかし今ではあんなに広かった祖父の背中が少し小さくなったように見えた。





「…なんか、おじいちゃんの背中小さくなったね。」

「ははっ、そりゃそうだろ。その分お前が大きくなったんだ。」





聡は嬉しそうにそう言うと、鏡越しにちらっとAの方を見た。まだ少し幼さが残る中で、ほとんど完成されたその容姿はやはり夏油家の血筋だ。

母親に似たのかまつ毛が長く、髪質は柔らかなストレート。それも相まって美少年感が拭えない。というか美少年感そのものではないだろうか。





「また傑に似てきたね。」

「ってことはおじいちゃんにも似てるわけだ。」

「ふふっ、違いない。」

「お湯かけるよ。」





洗面器にお湯を入れて、それを優しく背中にかける。昔はそれさえもよいしょよいしょと一生懸命やっていたのになぁ、なんて懐かしくなってしまったり。





「よし、次は私が背中を流してあげよう。」

「え、いいよそんな…」

「いいから、ほら。」





聡はAを自分の前に座らせ、ボディタオルに石鹸をつけた。Aはというと、まぁいいかと諦めて大人しく座った。





「あんなに小さかったのに、こんなに背中が広くなって……」

「私も成長するからね。」

「筋肉質なんだな。」

「トレーニングは怠ってないよ。」

「努力を怠らないのはいいことだよ。」





愛孫の成長はどんどん進んでいく。それがどうしようもなく嬉しくて仕方ない。

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零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます!成長した夢主くんかっけぇ!あと面白い!これからも頑張ってください! (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月25日 5時

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