ん？…あぁ、好きだよ。【赤司征十郎】

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【洛山高校入学式】

例年よりも低い気温で、少し肌寒く感じる

ちらほら視界へ入る小さな桜の蕾

今日から毎日通る立派な門の前で、少し深呼吸

全国でも有名な進学校で、通う生徒は全国からやってくる

地元民の私からすれば、わざわざ遠くからやってくる意味が分からないけれど、きっと色々な理由があるのだろう

なんてことを考えていたら、一際目立つ赤い髪が視界の端に映った

「わ、赤髪とかほんまにおるんや」

私の呟きが聞こえてしまったのか

赤い髪の彼が足を止めてしまった

入学式早々喧嘩とか売られたらどうしよう

いや、この場合私が売ったことになるのだろうか

いや、そんなことは今はどうだっていい

とりあえず…

(逃げよう)

真新しいグレーのカッターシャツの袖をまくって走り出した

赤髪とは関わるべきでない

私は心に強くそう誓った

数分後、また関わることになることを、今の私は知らない

(生徒手帳を落としてしまった)執筆状態：更新停止中