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さぁ。手を取って? ページ25

「…お前ら話すことあるみたいだし、俺はとりあえず席外すから、あいつの目覚めて、用が済んだら呼んでくれ。」
「あ、はい。ありがとうございます。」

察しが良くて怖いね。ここの人達。

先生がいなくなったところで、Aちゃんが寝ているベッドに向かって、隣に椅子を出して座る。

マスクで隠れている目元にも濃いクマが見えた。
袖をめくろうとして、やめた。
勝手に見ちゃいけない。彼女が俺に心を開いて話してくれるまで、待ってあげなきゃね。

頭を撫でるとサラサラと指の間を通り抜けていく。

「好きだよ。大好き。だからほら。俺の手を取ってよ。誰よりも幸せにしてあげるから。」

臆病な俺は寝ている君に向かって語りかける。

「嬉しかったんだよ。俺をちゃんと見てくれて。だからさ、ね?俺の愛に気づいて。」

頭を撫でながら、ただ切実に語りかけた。

『んぅ…?おに…ちゃ、』
”お兄ちゃん”か。
「あ、Aちゃん、目覚めた?」
『ぅん…?羽風先輩…。んんっ…』

心配したんだからとまた彼女を抱きしめた。

『んっ〜。あったかい。』
「大丈夫?体だるくない?」
『頭がね…ほわほわする…。』

羽風薫はここで重大な事実に気づいてしまった。
寝ぼけてるAちゃん、いつもと比べたらめっちゃ甘えてくる…!

「そっか。なんかして欲しいことある?」
『ん?えっとね…ぎゅってしてほしい。だめ…?』

んんんんんんんんんん!?!!想像以上にかわいい。かわいいかわいい。

「ダメじゃないって。ほら。」

抱きしめた彼の耳に彼女の声は届かなかった。

__ぎゅってしてほしい。だめ…?”お兄ちゃん”____

『ん…おちつく…。』

抱きしめてやっぱり気づく。細いなぁ。確かに体温を伝えてきてくれる彼女の体はやっぱり脆くて心配になる。

「ねぇ、Aちゃん。ちゃんと食べてる?…ってあぁ、寝ちゃった…。」

寝てると年相応な感じがしてより幼く見える。

「いつもも、もっと甘えていいんだよ。」

その時あいつから。Aちゃんの携帯に着信が入った。

俺がやる。→←そばにいて。



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夜空 -Night Sky-(プロフ) - すごく面白いです!!続き楽しみです!...完結? (2020年8月20日 0時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
緋凰(プロフ) - みかん星人さん» はっ…!確認してみたらそうでした…!ひぇっ…、やらかしです、、ご指摘ありがとうございます!更新頻度はバラバラですが、これからもよろしくお願いします! (2018年9月23日 23時) (レス) id: 2788ca1a51 (このIDを非表示/違反報告)
緋凰(プロフ) - 佳乃さん» 描写は自分の好きなように、綺麗に描写できるように、心がけているので嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月23日 23時) (レス) id: 2788ca1a51 (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - お兄ちゃん。のとこのホッケー、サリーの間違いじゃないですか?すいません!更新楽しみにしてます! (2018年9月23日 0時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
佳乃(プロフ) - 真緒くんの両親が酷い・・・ただ描写が切実で切ない・・・思わず泣きそうになりました。 (2018年9月18日 22時) (レス) id: a3cd6ccc41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋凰 | 作成日時:2018年7月20日 0時

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