マイクの管理人さんの違法マイク狩り

３７本目 ページ39

幻太郎目線





さて…




帝統がいなくなったところで小生は目の前の二人に話しかける。





幻太郎「もしかして…Aに会いに来たのですか？」



図星をつかれたというようにびくっとする観音坂独歩。




やはりか…。




Aの周りは虫が多くて困る。






小生は笑顔を作ると



幻太郎「でもAは忙しそうですが…どうするつもりで？」



目線の先には通行証を求める男性をさばくAの姿。





まあそうなりますよね。


ディビジョンバトルまでの長い期間、外に用事がない人なんているはずがない。



まあ半分くらいはA目当ての人も多いと思いますが。






一二三「そ、それはお前にも言えることなんじゃねーの？」



ふん、と鼻を鳴らして指をさしてくる伊弉冉一二三。



おやおや、人に指をさしてはいけないと習いませんでしたか？





だが…


幻太郎「わらわはAに会うことのできる許可証を持っているんですよ〜？」


一二三「なっ！？」



幻太郎「まあ嘘ですけど。」



一二三「むきぃー！！！」



帝統ほど騙されやすい人間もいるものですね。





真っ赤になって怒る伊弉冉一二三を、観音坂独歩がなだめる。






まあこんなところに来ても忙しいAには見向きもされないでしょうからねぇ。




帝統がAのところへ行こう！と言ってきたときは馬鹿だと思いました。


馬鹿ですけど。




Aは周りをよく見ている。

だからきっと小生のことも気づいているはずです。







よく言うでしょう？

意地らしく好きな人を見つめているのが可愛らしいと。









その時だった、




「おいAちゃんよぉ〜。」



ガラの悪い大声がし、視線が一点に集まった。



『なんでしょう？』



仕事モードの顔でAが答える。

彼女の前には男３人。



「さっすが国家公務員サマ、綺麗な顔してんなぁ。」




何が言いたいんですか。





『順番を待っている方に迷惑なので最後尾にお並びください。』




流石のAは笑顔で対応をしているが男たちには逆効果だったようだ。



そして、

「はっ、余裕だな。」


「こうしても、その顔は保てるかな。」



Aの手首をつかんでカウンターから引きずり出す。





帝統「あいつ！！！」


いつの間にか戻ってきた帝統は持っていたジュースを男に振りかぶる。




しかし、





独歩「Aから手を放せ。」



観音坂独歩の声で腕を下げた。

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