#38 いい眼 ページ39
「じゃあ、行って来る。」
歳三)「あぁ。頼んだぞ。」
私は忍びの服を着て、屯所を出た。
慶応三年十一月。
一が間者だったことを一足早く知った私は
歳三に仕事を頼まれた。
一の話では、伊東さんの隊、御陵衛士は
新選組に罪をなすりつけ、近藤さんの暗殺計画を練っているらしい。
だから、そのまえに平助を連れ戻してこいとのことだった。
私は気配を消しながら、高台寺の月真院に忍びこんだ。
「みっけ。」
中庭らしきところに目をやると、そこには洗濯物をしている平助がいた。
私は後ろから近づき、平助の右腕と口元を抑える。
平助)「ん！？んー！！」
びっくりして抵抗する平助を、私はがっちり抑える。
「平助！！私だよ！！A！！」
耳元でそう言うと、平助は抵抗をやめた。
そのまま平助を担いで、屋根の上へと場所を代えた。
平助)「だんご！何やって・・・」
「シーッ！！バレたらあの世行きだっつの！」
大声をあげる平助を私は静める。
平助)「こんなとこで何やってんだよ？」
「何もくそも、新選組が伊東さんを暗殺しようとしてるから
そのまえに平助を助けにきたんだよ。」
小声で聞いてくる平助にそう言うと、平助は俯いた。
「・・・迷ってんの？」
平助)「・・・伊東さんはもう信用できねぇけど・・・。
けど今さら新選組に戻るなんてできねぇよ・・・」
声を震わせながら、平助はそう言う。
「何そのいらない気遣い。誰も”今さら戻ってくるなんて”
って思ってないよ。そうじゃなきゃ、歳三がこんなこと頼まない。」
私がそう言うと、平助は顔を上げた。
平助)「土方さんが？土方さんが俺のこと助けろって・・・？」
「そうだよ。みんな帰ってきてほしいんだよ。
何？署名でもほしい？みんなの署名持ってきてあげようか？」←
平助)「・・・俺、新選組に戻りたい。」
そう言う平助の眼は、決意を固めていた。
「いい眼、してんじゃん。」
平助は一旦部屋に戻り、最小限の必要なものを持って戻ってきた。
「じゃ、帰るか。」
平助)「おう！」
私は平助をおぶって、新選組へと戻った。
ラッキーアイテム
革ベルト
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奈智(プロフ) - 刹那さん» なんと嬉しいお言葉！！全然神じゃないですよ。でも、ありがとうございます！ (2012年4月23日 22時) (
レス) id: 2ade8b55b3 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 神ってます。ｗ (2012年4月23日 21時) (レス) id: 7528815b55 (このIDを非表示/違反報告)
奈智(プロフ) - トリュフさん：気に入っていただけてよかったです！頑張ります☆ (2012年3月24日 18時) (レス) id: b3e6fc6097 (このIDを非表示/違反報告)
トリュフ(プロフ) - こういうカップル可愛くて好きです♪ 更新頑張ってください！！ (2012年3月24日 17時) (携帯から) (レス) id: b9cdd8fb73 (このIDを非表示/違反報告)
奈智(プロフ) - レインさん：投票ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです♪頑張ります☆ (2012年3月21日 22時) (レス) id: a230726b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奈智 | 作成日時：2012年3月10日 16時
