薄桜鬼〜I wish happiness be always with you〜

#16　不安 ページ17

元治元年七月。

京に長州の藩兵が押し寄せ、町は慌ただしくなっていた。


近藤)「会津藩から長州を制圧せよとの正式な要請が下った！
新選組の総力を持って、長州を制圧するぞ！」

ある日の会議で近藤さんがそういっていた。

だから今、その長州制圧のため伏見奉行所に向かっている。

「あぁ〜・・・あっつい・・・」

私は歩きながらそう愚痴をこぼす。

なんといっても、今は夏。

もう七月だし、暑いのは当然だ。

左之)「ほら、頑張れA。」

左之の隊服を掴みながら、私は歩いていた。

？)「・・・と？・・・らん。」

？)「・・・に・・・ないか？」

歩みが止まり、前から騒々しい声が聞こえてくる。

すると、今度は歩く方向を代えて

再びどこかへ向かいだした。

「ふーん・・・伏見奉行所はちゃんと伝達もいきわたらないんだね。」

なんとなく自体を飲み込めた私は、ボソッとそうもらす。


結局その後、会津藩邸でも同じようにあしらわれてしまい

私たちは九条河原で待機することになった。


歳三)「A、悪いがざっと様子を見てきてくれ。」

しばらく近藤さんと何かを話していた歳三が

私にそうこっそり耳打ちをしてきた。

「了解ー。」

私は気配をスーッと消しながら、蛤御門へ向かって走り出した。


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蛤御門には会津藩と薩摩藩の兵が守備にあたっていた。

一応今は協力しているようだ。

仲良くはないみたいだけど・・・。

「こんなんで守れるのかなぁ・・・」

私は不安に思いながら、九条河原へと戻った。

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