高嶺の花、 ページ2
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A先輩は一言で表すと「高嶺の花」のような存在。
崖の上に一つだけ生えていて、伸ばせば伸ばすほど離れていく花。
「真くん、ボッーとして大丈夫？」
「…………」
スバルくんと北斗くんと学食でお昼ご飯を食べている時に
ふいに止まった真くんの箸。
その目線のさきには瀬名先輩とA先輩の姿が。
始めはストーカー行為をしている瀬名先輩に怯えているのかと思えば、違かった。
「ふっ、泉は本当にツンデレだね」
「はぁ〜？だれがツンデレだってゆうのぉ！」
瀬名先輩に隣で楽しそうに話しているA先輩だった。
以前、真くんから聞いたことがある。
A先輩も実はモデル業をやっていた時期があって、その時によくしてもらったのだという。
「あ、真くんだ。やっふ〜、元気にしてた？」
「ゆうくん！」
瀬名先輩の声にビクッとした真くんは静かに声を上げた。
でもA先輩を見ると安心そうに微笑んだ。
「う、うん。いつもどおり元気だよ」
「そう、良かった」
いつもより緊張している真くんはどこか焦っているように見えた。
何かを隠しているような、バレないように平常心を保っているような。
「あ！Aっち先輩じゃん！いつものやってよ！」
「え〜？あれをやるのは恥ずかしいな」
いつものとは、モデル撮影の時にサービスでやっている「なげキッス」
女子の私でもドキドキしてしまうくらいに綺麗なのだ。
「はぁ、一回だけだからね」
その後、その場にいた全員の顔が真っ赤に染まったのはいうまでもないだろう。
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たぶん、この学院の皆、A先輩の虜なのだろう。
それに比べ私はただのプロデューサーでしかない。
、
続く
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作者名：さかき | 作成日時：2018年9月5日 17時
