やからちゃうねん！ （5）

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光一 side



やっと１時。





『すいませーん クレープまだですかー？』


『オレンジジュース来てないんですけどー』





客はまだまだおるな。





光「剛くん 俺着替えてくるわ」





剛「あ、お疲れさん」





光「うん、…もう汗だくやな(笑)」





剛「そやねん めっちゃ暑い…」





頬に滴り顎から雫が落ちる。


リアルに再現されたマリオの髭はとっくにポケットへしまったらしい。





剛「光一？」





光「、…ぁ、なに」





剛「自由時間やで？」





光「そうやな 着替えてくるわ」





剛「それさっきも言うたやん ふふっ」





可愛いな…。


１０分後、別室で制服に着替えた俺は誰かさんに言われた通り


シャツを中に入れた。…まぁ保護者もおることやしっ？





光「お腹空いたな…」





さすがにあんだけ働いたらお腹空きますよ。


さて、剛くんのとこいこ〜っと。





光「…、あ、俺 お客さんなんかな…」





自分のクラスやねんけど。


並ばなあかん…？





『暑い中 並んでくれとるんやから…

　光一も並ばなあかんよ？』





…あぁ はいはい…。


時が過ぎること３０分。


やっとのことでお店に入ることを許された俺は、


クラスメイトから『え？なんで？』という視線を無視して剛くんの真ん前の席に座った。





剛「あれ？光一どうしたん？」





光「客や 客」





剛「え、あ、…そう」





「なんだよ ポテトか？」





光「言い方(笑)ちゃんとやれや」





「、お客様、ご注文はどういたしましょうか」





光「おにぎり２つ」





「おに ぎり…、、味は」





光「なんでも」





「なんでも？、…おい光一ふざけんな」





光「席があんまないみたいやな。譲ったるわ」





「は？どこ行くんだよ」





剛「え？光一？」





光「ん？」





剛「や、『ん？』やなくて なんでここにおるん」





光「席譲った。俺ここで食べるわ」





剛「…、まええけど」





光「おにぎり２つ」





剛「今作ってますぅ」





他の客から見えないようにしゃがんだ。


、にしても剛くんオーバーオール似合いすぎやろ。





剛「へい おまち！」





光「なにが入ってんの？」





剛「それは食べてみないと」





そうか。


…、…、、…ん〜うまい。





光「で、なに味？」





剛「わからへんの？」





光「何も入ってへん」





剛「アホ言ぇお前…、愛情入ってるやん」





あ。





剛「ふふっ」

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