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17:こぼれた原石【鳴上嵐】 ページ17

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女の子は本当に原石みたいだと思う。
磨けば磨くほど輝いて、それは限界を知らない。

もちろん、今アタシがメイクをしてあげてるこの子も原石。
でもあまり誰にも知られずにひっそりと輝く、
宝石みたいじゃない宝石。


「今日はあんまり動き回っちゃダメよォ、ラメが落ちちゃう」
「今日のはラメラメがついてるんだ!」
「ええ。だって今日は特別、でしょ?」
「うんそう! 特別なんだ!」


そう。今日だけは特別。
髪もメイクも服装も、世界で一番可愛いのだ。
なぜなら、今日は女の子が男の子のために一番輝く日だから。
ほかの原石なんて目じゃないくらいにしなきゃ意味がないのだ。


「アタシはふらっとカフェにでもいるから、何かあったら連絡ちょうだいね」
「うん、ありがと!」


ゆっくり唇のラインをなぞっていく。
少し薄めの唇に朱が入っていくのを見るのが好きだった。
くすぐったいと身をよじらせる彼女を押さえるのが好きだった。

でもそれも今日で終わり。
大丈夫、けじめはついたもの。


「今更になって不安になってきた〜…!」
「大丈夫よ。だって誰よりも可愛いもの。自信持ちなさいな」
「そう、だよね。嵐ちゃんプロデュースだもんねっ!」


そうよ。全身私がプロデュースしたもの。
頭の先からつま先まで、ぜんぶアタシの好み。
相手がどんなのを好きだなんて一切考えなかった。
ただ、少しでもアタシの好みを押し付けて、
相手にアタシの色で染まったAちゃんを見せつけたかった。

行かないで欲しい。
告白なんて傷つくかもしれないんだから、やめておきなさい。
そんなこと言わない代わりに、許してちょうだいね。


「……うん、完璧よ。今のあなたは誰より可愛いんだから」
「ほんと? えへへ、ありがとう」


恥ずかしそうにはにかむ姿。
ああ、もう誰かのものになってしまうのね。


「十分前行動だから、行ってくるね!」
「ええ、気をつけてねェ」
「ありがとう嵐ちゃん!!」


大きく手を振って、私の前からあっという間に消えてしまう。
あんな可愛い子、落ちないわけないじゃない。
外見だけじゃない。中身だって宝石みたいにキラキラしてる。

だからね、どこの馬の骨かは知らないけど。
アタシの可愛いAを振ったりなんかしたら、ただじゃ済まさないんだから。
好かれることさえ許せないのに、生き地獄見せてやるわよ。


「……大切にしてあげてね」


アタシの代わりに。



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くるみ - こんにちは!レオくんの話すごく切なかったです。幸せな話もまた読みたいです!これからも頑張ってください! (6月27日 13時) (レス) id: 1520c09c44 (このIDを非表示/違反報告)
さゆな(プロフ) - レオのアンドロイド切ない… (6月25日 20時) (レス) id: a613cbb65f (このIDを非表示/違反報告)
(名前) - 初コメ失礼します!レオくんのケーキとフォークの話がとても切なくて少し悲しい気持ちになりました。読み手をそういう気持ちにさせられるってすごいと思います!応援してるので頑張ってください! (6月3日 22時) (レス) id: fe02a3a839 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油 - adoraさんの書くせないず可愛くて大好きです!更新いつもありがとうございます…!これからも頑張ってください!! (5月21日 6時) (レス) id: bc4ed3887c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:adora | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年4月24日 0時

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