才能 ページ23
｢さてさて、2泊3日の合宿も今日のお昼で終わりだね。各ユニット仕上げが済んだら、片づけをして帰る準備を済ませまたここに集まってね。｣
朝食の席で天祥院は言った。
｢今日で最後か。Edenもfineもやっぱりレベルが高くてなかなかに楽しかったなぁ。｣
Aは鮭の切り身を箸で切りながら、呟いた。
｢それなら、うちに来ませんか？？事務所に入ってプロデューサーとしてお仕事していただければ、勿論お給料も支払いいたしますよ！｣
｢断ります｣
突然背後から声をかけてきた七種に全く怯まずAはそう言った。
｢残念ですねぇ。･･･おや、その腕時計どうなされたのです？昨日の練習の時はつけていませんでしたよね。｣
｢かわいいでしょー！｣
Aは思い出したように左腕をみて、幸せそうに微笑んだ。
目線まで上げた左手首の向こう側に、時計の文字盤と同じ薄いピンクが見えた。
朝ごはんを食べる斎宮と、パチリと目があい、お互いに顔を赤らめた。
それを見た七種は、面白くなさそうな顔をして何も言わずに立ち去った。
｢Aにプロデュースしてもらえて、ほんとに良かったなぁ。つくづく羨ましいね斎宮くんは。神にも貴方にも愛されててさ。｣
天祥院はAからボトルを受け取り水分補給しながら、そう言った。
｢そうやって愛されるのも才能だよ。宗くんにはその才能があった。あんたは別の才能を持ってして宗くんにトラウマを刻み込むことに成功したんだから、羨ましがってばかりいるのも変だと思うけどね。｣
Aは日々樹の髪を纏めながらそう言った。
｢恨むべき相手をも愛するあんたも、類いまれな才能だよな。｣
｢おや？私のことですか？････まぁ、宗たちとはケースが違いますものね。｣
少しだけ切なげに揺れた瞳を、Aは綺麗だなと思った。
｢僕の前でそんな話できるの、君ぐらいだよ。｣
可笑しそうにそう笑い、天祥院は再びレッスンへ戻った。
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巣ガモ(プロフ) - お師さんのクロワッサンさん» お師さん好きの方にそう言って頂けて嬉しいです！コメントありがとうございます。 (2019年6月10日 7時) (
レス) id: b191e7971f (このIDを非表示/違反報告)
お師さんのクロワッサン - あ"あ"あ"！！！お師さん好きの私にはたまらない作品です！！！これからも応援してます！頑張ってください (2019年6月9日 22時) (レス) id: e5f344db99 (このIDを非表示/違反報告)
巣ガモ(プロフ) - るもいさん» ありがとうございます。コメント励みになります！ (2019年5月26日 14時) (レス) id: b191e7971f (このIDを非表示/違反報告)
るもい(プロフ) - とても内容がよくて、最初から一気読みしてしまいました！更新楽しみにしています！ (2019年5月26日 0時) (レス) id: c365e10257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巣ガモ | 作成日時：2019年5月20日 18時
