求めるもの【はたけカカシ】 (ページ7)

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どこぞの馬鹿が捉えた敵国のスパイを取り逃がし、追いかけたまま帰ってこないらしい。

日付が変わるまでに帰ってこなければ私が追いかけるという話だったのだが、ちょうど里を出ようとしたときに帰ってきたのだ。フォーマンセルで行ったはずなのに、一人だけが帰ってきた。

「すみません、他の者は……」

息も絶え絶えで、体中は傷だらけで、他の三人は命を落とし、そんな状態で一人になってでも彼は里に帰ってきたのだ。

「詳細は」

「ここから……」

敵国と木の葉とのちょうど間で交戦になったらしい。どうやら仲間が待ち伏せていたらしく、人質としてとらえられそうになったとのこと。

「君、中忍になったところ？」

そう問えば、彼はこくりとうなずきそれが合図になったかのようにばたりと倒れてしまった。

命に別状はなさそうだし日が昇れば誰かが気付いて病院へと運んでくれるだろう。

今は逃げたスパイをとらえることが最優先だ。いったいどこまで情報を盗まれたのかさえ分かっていないというのに、どうして四人で追いかけて仲間と合流するまでに殺さなかったのか。

里の外に、一人で外に出た。

四人でやってもダメなのに私ひとりでいったいどうしろというのか。火影様は私のこと過大評価している気がするが、やれと言われたならやるしかない。そこで死んだら呪ってやる。

なかなかやる気の出ない中、早く終わらせたら明日の演習見れるかもしれないな(本当はカカシ先輩を見たいだけだが)なんて考え無理にでもやる気を出す。

この任務頑張ったら誰か誉めてくれるかな……。

やはりやる気はでないまま、目的地まで走るのだった。