救世主. ページ45
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咄嗟に目を閉じ痛みが走るのを待つ。
だが、一向に竹刀が振るわれることはなかった。
恐る恐る目を開けると、頭上らへんに旦那の竹刀があった。
一本の真剣にとめられている。
「旦那。ちょいとおいたが過ぎやすぜ」
『…総悟……』
銀「あーらら、彼氏のご登場か?」
二人は互いに剣を収めると、向き合った。
旦那は余裕そうにケラケラしているが、総悟は鬱憤が溜まっている様子だ。
「これ以上やるってんなら俺が相手しまさァ。Aもいるんで、それなりにかっこつけさせてもらいやすぜ」
銀「ははっ、そりゃあおっかねーな」
「……」
銀「んな青筋浮かべんなよ。最初からやり合おうなんざ思っちゃいねぇ」
旦那は竹刀を投げ捨てると「じゃーな」と軽く手を振り帰って行った。
帰ったのを確認すると、総悟は私の傍に駆けつけてきた。
「怪我してねーか」
『う、うん。この通り!』
「ならいい。遅くなって悪かった」
『全然。…いつからそこに』
「今さっき。部屋にいなかったから素振りでもしてんのかと思ってきてみたら案の定…、旦那はあーみえて腕が立つんであんま舐めてると酷い目に会うぜ」
『総悟でも勝てないの?』
「.....楽勝だし、ワンパンで倒せっし」
投げやりにそう呟くと心底嫌そうに下を向いた。
正直めっちゃ可愛いと思ったのは心の中に留めておこう。
「それよりお前、今みたいなこともう二度とすんなよ」
『!?あれ私が喧嘩売ったわけじゃない!あっちが勝手に…』
「そっちじゃなくて、……その………俺以外の奴と二人きり、とか。」
『何で?』
「え?そりゃー好きだからに決まってんでしょ…」
『あれ、恥ずかしそう…?』
「改めて言うと何か、照れ臭くなんでィ。深堀すんじゃねーや」
すると私に背を向けるようにそっぽ向いた。
今彼はどんな顔をしているんだろう…。
私は「どうしたの」と悪戯っぽく笑いながら話しかけてみた。
「…何でもねーけど」
『じゃあこっち見て』
「あ、おい!!やめ__」
嫌がる総悟を無視して、無理矢理顔を見ると、そこには赤面した総悟が居た。
何故か頭が真っ白になる。謎の罪悪感が私を攻め立てた。
「やめろって、言っただろうが…。」
耳まで真っ赤にして言われた言葉は私の良心にクリーンヒットした。
それから暫く胸を押さえていたのは、別の話。
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ラッキーアイテム
作者の頭。←沖)こらァ必須ですねィ。
☆ラッキー食べ物☆|沖:食べれるもんなら食べてみろ!!
酢昆布。←沖)苦手、酸っぱくていけねーや。
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作者名:依 と❕‎🤍 | 作成日時:2021年2月14日 0時