土方死す(仮). ページ23
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『だからぁ。金平糖はトゲトゲしてるから魅力的なんですよね?』
率直に思ったことはただ一つ。何いってんだこいつ。
いきなり訳の分からない言動をするAに驚きを隠しきれない。
原因は……さっき飲んでいた酒か、酒がこいつを狂わせてるのか!!
「...大丈夫かお前」
『何がぁ?』
「酔ってんじゃん。酒に呑まれてっぞ、手遅れだ」
『…んーっ』
鼻を鳴らした後、暫し無言で俯くA。
黙っているのもあれなので声を掛けようとしたその瞬間、急に顔を上げ、目を細めて俺のことを静かに捉えた。
『酔ってない!!』
「いや酔ってんだろ…」
『うぅ…。何で全否定するの…?』
「っ……先に否定したのはお前の方だろうが!」
『ぇ…?』
大人げない自分が恥ずかしい。躍起になってしまった。
Aは眉をひそめて、困惑した顔をしている。気のせいだろうか、少し目が潤んでいるようにみえる。自分でも分かっている、言い過ぎた。
「悪ィ。頭、冷やしてくる...」
あんぐりと口を開けているAに告げる。
だが立ち上がる俺を止める形で何かが抱きついてきた。
「A…!?」
『ごめんなさい、ゆるして...?』
途切れ途切れに発せられたその言葉は俺の胸に深く刺さった。
何も悪くないのに。…この感覚は二度目だった。
俺は大事な人を無意味に謝らせてばっかだ。
自分のしてしまったことに悔いていると、俺の胸に顔を埋めていたAが上目使いで俺を見上げた。
目があったとき、何故か急に胸がざわめいて鼓動が早まる。このままじゃ理性が吹っ飛んでしまうと感じた俺は、力いっぱいAを突き飛ばした。尻餅をついた体制になったAの目には段々涙が溜まっていく。
『嫌いなんだ…、そうなんだ!』
「違っ__『うぅ、グスッ…』
我慢もとうとう限界がきたのか、目を抑えて泣き始めてしまった。
誤解だ、本当に違う。俺は自分の下心からAを守ろうとしただけだ…何て言えるはずもなく、子供みたいに泣き崩れるAを目の前に黙りこくる。……でもこうしちゃいられない、決意を固めた俺はこいつの肩を掴んだ。
「悪かった。もう怒ってないからまたぎゅーしt『土方さぁーん!!』
土「ん?どうした」
『やっと帰ってきたぁー!』
酒の瓶をいっぱいに持った土方さんに抱きつくA。
それを見て愛刀を握る俺。
勘のいい人は分かるだろう、これから俺がすることを。
「死ね、土方ァァ!!」
土「お、おい総悟何して…ぎゃぁぁ__」
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ラッキーアイテム
作者の頭。←沖)こらァ必須ですねィ。
☆ラッキー食べ物☆|沖:食べれるもんなら食べてみろ!!
酢昆布。←沖)苦手、酸っぱくていけねーや。
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作者名:依 と❕‎🤍 | 作成日時:2021年2月14日 0時