その手をとって契約を 【あんスタ】

いちページ目 ページ3

それは突然現れた








気付けばそれは真っ暗な部屋で光を纏って輝いていた







興味を持って光の方に近づくとそれは一冊の本だった









かなり分厚いその本を私は開いてみるが




何も書かれていない







最初のページも、その次のページも







ペラペラとページをめくっていくが






結局全部のページ真っ白の白紙だった









「つまんないな・・・」



そのまま本を閉じようとした時だ








「っ！イタッ・・・」









どうやら紙で指を切ってしまったようだ



かなりざっくりいったのか、なかなか血が止まりそうにない



ポタリと血が一滴、白いページに落ちる









「汚しちゃった」









拭けば元に戻るかな？









そんなことを考えていた時





そのページがキラキラと光りだした





オレンジ色の光が部屋を明るく照らす









紙についた私の血が気付けば吸い取られていく









そしてそれは魔法陣を描き出す




あまりの眩しさに私は目を瞑る









しばらくすると光が消え、私は目を開く









本はなかった








代わりにいたのは・・・









「やっほ〜、君が俺の封印を解いてくれたの？」




オレンジ色の髪の、私より背の高い男の子だった









「俺、明星スバル。よろしくね」









彼は屈託のない笑顔を私に向けた




私はただ呆気にとられるしかなった・・・

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