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王さまの心情 ページ14

「わかりました、では私はお兄様が望むがまま動きましょう」






どこか複雑な笑みを浮かべ司は部屋を後にする





司が退室した後、部屋の中には沈黙が続いた









「ちょっと、王さま。さっきのは言い過ぎじゃない、あれじゃあ司ちゃんが可哀想よ」




「でも事実だよ、なるくん」








レオに非難の視線を送る嵐を泉が止める








「あくまで、俺たちの作戦に求められているのは、かつて栄華を誇っていた名門貴族の嫡男で、跡取り息子である朱桜司。今の・・・「Knights」の朱桜司じゃあ話にならない」








淡々とレオの言ったことを代弁する泉



それでも嵐はどこか腑に落ちない顔をする









「それに、これはひとつのチャンスなんだぞナル」




「チャンス?」








書き上げた紙を掲げるレオは先ほどとは違う温かな笑顔を向ける









「今まで騎士としてしか接せなかったお姫様に一人の男として向き合えるんだ。俺なら、これほど嬉しいことはない・・・」









(もし・・・もしも、今日お姫様の隣にいるのがスオ―じゃなくて俺だったら・・・)









しかし、レオはその考えをすぐに振り払う









(いや・・・考えるだけ空しいだけだな。俺は王さま、欲しかったものはもう全部手に入れたはずだ、地位も・・・居場所も・・・仲間も・・・全て・・・)









どこか上の空なレオを泉が小突く







「何ボーっとしてんの?さっさと行くよ。かさくんが下手なマネしないようにさっさと片付けて見張らなくちゃ」




「ほら、行くわよ凛月ちゃん。また寝ようとしないでちょうだい!」







いつの間に寝ていた凛月を叩き起こす嵐







「うう・・・もっと優しくして〜」








うーん。と背伸びする凛月は何もかも見透かしたかのような瞳でレオを見つめる







「俺たちも王さまと同じ気持ちだからね」




「おまえが全部そうなるよう仕向けたんだろう?」




「まあね♪」








でもね。と一瞬凛月の瞳がギラリと輝く









「今回だけだから。次、チャンスがあればすぐに掴むから。俺もA様のこと好きだし」

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御霊t(プロフ) - オスカーさん» コメントありがとうございます。参考にさせていただきます。続編は余裕があれば、明日くらいに更新しようかと考えておりますので待っていてください (2017年11月18日 17時) (レス) id: 290a03293f (このIDを非表示/違反報告)
オスカー - 短編集も読んで見たい気持ちですが、私的にはこちらの作品をいつも楽しみに待っているので、短編集はもう少し後にしてほしいです!続編楽しみです! (2017年11月18日 15時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
御霊t(プロフ) - オスカーさん» コメントありがとうございます。わざわざ別の作品も見てくださり、嬉しいです。確かにせないずは最高ですよね。これからも更新頑張っていくので応援お願いします (2017年11月8日 22時) (レス) id: ab2fec6353 (このIDを非表示/違反報告)
オスカー - お話し(?)中失礼します。最初から読ませていただきました。その手をとって契約をの方も拝見しましたが、どちらもとても面白い作品ですね!私、せないず好きなのでこれからもどちらの更新も楽しみにしてます。 (2017年11月8日 22時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
御霊t(プロフ) - *神*威*さん» そうだったんだびっくりしたーあの時はありがとうね。すごく励まされたよ( ^ω^ ) (2017年11月8日 20時) (レス) id: 290a03293f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御霊t | 作成日時:2017年10月3日 21時

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