【センラ】社畜リーマン歌い手はお腹が空いているようです

＊ ページ23

「はい、ごちそうさまでした」



最初と同様、しっかり2人で手を合わせてそう言った。



「よーし洗いますよ！折原さん、食器を運んできてくれませんか？」


「了解です」



先に流しへと向かう彼女を食器を運びながら歩いて追う。

昨日までに比べてだいぶ打ち解けたような…気がするのは自分だけだろうか。



「はい」


「ありがとうございます」



手が泡だらけになっている彼女に、手渡しで食器を渡していく。



こんなん、まるで＿＿＿



「僕ら、新婚さんみたいですね」


「しっ！！？？」



ガシャ！！


と食器が落ちる音がする。



「おーおー大丈夫ですか」


「き、木のお椀だったので今はなんとか…
って、からかわないでくださいよ！！」


「ふふ、すみません。つい」


「ついってなんですかついって！！もう…」



ぷくっと頬を膨らませシンクへと目をやる彼女をなんだかかわいらしいなどと、また思ってしまう。

恋愛感情を抱いているわけではない…はずなのだが。



(変やの)

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