乙女ゲームのはず？ 【wrwrd！】

相談2 ページ34

tn「でな、夏休みのどうしたらいい？」


「うん、なら二人で祭に言ったら？」


いつも思うんやけど、恋愛経験皆無の私になんで聞くんか謎やねんけど


tn「それは皆誘っとるやろ」


「海やったら大勢の方がええしなぁ、水着見れるで？」


そう言うと、何を想像したのか顔を赤くした


「破廉恥トントン」


tn「なっ、何が破廉恥やねん！」


そう叫ぶトントンに、少し私はクスクスと笑う


何を必死に言っとんねん


tn「......っ！そ、それでな！他に何があんの？」


「他かぁ」


夏っぽい事なんてなぁ


「お泊まり会？それならバーベキューなんていいよなぁ」


tn「お泊まり会かぁ」


「生徒会長なんて別荘沢山持ってるんやろ？そこ借りたら？」


いや、ただの偏見やけど


tn「そうやなぁ、グルッペンに頼もか」


いや、持っとるんかい！！


tn「それやったら涼も行かんか？」


「え？」


何で？


いや、ヒロインだけでええやん


イケメンとドキドキバーベキューちゃうん？


ヒロインの引き立て役か！？


tn「あー、その。桃だけやったら寂しいやろ？女子一人やし」


あぁ、ただトントン優しいだけやん


そうやんなぁ、女子一人でイケメンと過ごすのはきついよなぁ


「ええなぁ、行きたいわぁ」


tn「ほんまに！？そうや！川とかで遊んだらええし水着持ってきいや！」


「おぉー」


トントンが急に目をキラキラさせて言ってくる


そんなに楽しみやねんなぁ


好きな子とひとつ屋根のしたやもんなぁ


ええ事やで


tn「じゃあグルッペンに言うな！」


トントンは今にもグルッペンの所に行きそうなくらい楽しみらしい


ふと外を見ると、お約束通り空は赤く染まっていた


「もう夜になるし、帰ろか」


tn「あれ、カフェに行くんちゃうん？」


「もう遅いし、おばさんに悪いやろ」


tn「いや、許可取れば行けるで」


「ほんまに？なら行こうや、夜ご飯も兼ねて」


tn「ええな！」


鞄を持って立ち上がる


夕日が綺麗に赤く染まっていた


窓から、風が髪を撫でるように吹く


心地がいい風やな


トントンを見ると、目を見開いて私を見ていた


「トントン？」


そう呼ぶとトントンはハッとして視線を私からずらした


どうしたんやろ


トントンの顔が赤く見えたが、夕日のせいやろう

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