Doll＊34 ページ34
.
晃牙「っな…！お、おい、A？！
急にどうしたんだよ！」
戸惑いの色を含んだ先輩の声。
引き剥がそうと肩を押されるけど、私は腕に一層
力を入れた。
A「私、自分はただのお人形だと思ってました
自分の意思なんて、存在しないって。
だけど大神先輩が "私" を認めてくれたから。
…だから私は、変わろうと思えたんです。」
先輩の胸板に顔を埋めたまま、私は素直な思いを告げた。
先輩は静かに聞いてくれている。
本当に感謝してもし足りない。
言葉だけじゃ言い表せないくらい、私は大神先輩に
感謝している。
変わりたい、変えたい。
そう思いつつも変化を恐れて一歩を踏み出せなかっ
た私を、光の方へ引っ張ってくれた人。
A「先輩のおかげです、
ありがとうございました。」
晃牙「…俺は何もしてねぇよ。変えたのはお前だ」
頭を撫でる大きな手にまた涙が込み上げそうになっ
たけど、ぐっ、と堪えた。
.
晃牙「……それに、惚れた女の弱ってる姿なんて
見たくねぇしよ…」
小さく零された言葉に、思わず顔を上げる。
A「え、」
晃牙「！！っち、違ぇ！！今のは違ぇ！！
前言撤回だ！！！！」
大神先輩は片腕で口許を隠すけど、その真っ赤な
顔は隠しきれてなくて。
やっぱり、先輩って可愛いところもあるんだ。
A「ふふ、真っ赤ですね」
晃牙「あ〜〜クソっ！！笑うな！！」
A「んむっ？！いひゃいれす…！」
くすくすと笑う私の頬を、悔しそうな顔をした大神
先輩の手がむぎゅ、と掴む。
.
.
凛月「あのさぁ〜、ここどこだか分かってる？」
緩く、だけど明らかに怒りを帯びた声と共に、
私と先輩の間から、にょきっと顔が出てきた。
晃牙「りりりりりりリッチ〜？！？！」
凛月「いやキョドりすきでしょコーギー…
てかいつまで触ってんの？その手離して」
不機嫌極まりない凛月が大神先輩の手を叩き落とす
凛月「あのさぁ、周り見てみたら？」
A「周り…？」
その言葉通り周囲を見渡してみれば、たくさんの
野次馬が私達を見ていたことに今頃気づいて。
羞恥心で、一気に顔が赤くなった。
零「わんこは油断ならんのう〜…
感動的な雰囲気じゃったから見逃したけども、
Aはまだ我輩たちの"妹"じゃぞ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
甘い缶詰(プロフ) - 好きの一言につきる。更新頑張ってください。 (2020年4月8日 0時) (
レス) id: a8efbdff26 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 追記:注意コメ(？)にて誤字をしてしまい文が可笑しくなってしまいましたが気にしないでいただけると幸いです。(駄文、長文、連投失礼しました) (2019年7月23日 16時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すみません急にこんなこと書かせてもらって…この作品が好きだから言わせていただきました(決してうんこ姫様(名指し失礼)がこの作品が嫌いだからという意味ではありません)改めて、見るのは2回目くらいにですが相変わらず面白かったです♪また更新される日を待ってます (2019年7月23日 16時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - うんこ姫さん» どう読むかは人それぞれですが流石にそれは酷いと思います。それに、そんなことしなくてもこの作品は面白いでしょうに…推しの作品でそんなこと書かれて不愉快です。他人がそれを見て他人がどう思うかちゃんと考えてからコメントしてください。 (2019年7月23日 15時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
あぷりこっと＠ぜるだぁり(プロフ) - 椚先生優しい･･･！ (2018年2月21日 13時) (レス) id: 3496ac6a23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴーちぱい。 | 作成日時：2016年3月12日 21時
