プロデューサーの移動 ページ25
「……ったく、冗談だから良かったもののなぁ。
笑えねぇからな」
一定のリズムで抱えているAを揺らしながら3人に呆れながら叱るという彼にしか成せない器用な技を繰り出しながら衣更真緒は喋る。
未だに笑っているスバルと夏目はどうやら反省の色は見られないようだ。
もうすぐHRが始まるというのにとんだ厄介事に巻き込まれては……そうくどくどとお小言を並べながらも真緒の腕の中で笑う愛しい彼女への顔は今にも溶けそうなほど甘い顔をしていた。
「とりあえずAは俺らのクラスだし、お前らは帰れ」
そう言ってスバルたちを追い出した真緒は、普段はお触り禁止の彼女をまた膝の上に乗せていた。
「……まーくんってほんっと……ふふ」
「な、んだよ凛月!言いたいことがあるならはっきり言え!」
「えー、言うと怒るじゃん。」
「怒るようなことをいうのが悪い」
「……そんなことより、俺にもAぎゅーってさせて。
こんな機会滅多にないんだから、まーくんに独り占めなんてさせないよ。
何でも俺と共有しなきゃ」
「……まぁ別に抱っこくらいならいいだろ。
けど気をつけろよ、小さいんだから怪我とかしやすいし、それに」
「大丈夫だって、俺をなんだと思ってるわけ?
あー、ちょーかわいい。
まってセッちゃんの移っちゃった」
「人の話を最後まで……!」
見た目からしてだいたい4〜5歳程だろうか。
Aの推定年齢である。
普段の彼女からは想像できない無邪気な笑顔とパーソナルスペースは今まで彼女に思いを寄せてきた彼らに一層深く染み込んだ。
しかし2年B組タイムもすぐに終わりを告げる。
HRが始まったからだ。
せっかく普段できない愛で方をしていたが、時間通りに入ってきた担任の顔を青く染めAはすぐに回収されたのだった。
HRはもちろん中止になり、共働きの両親は音信不通。
このまま一人帰らせるわけにも行かないため
「南雲、任せた」
Aの弟、南雲鉄虎の元へ渡った。
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結葉(プロフ) - 更新待ってます‼ (2023年3月4日 10時) (レス) @page30 id: d9ce17d90a (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - れいありすさん» コメントありがとうございます!思ったことを言葉に表すの難しいですよね。それでも伝えようとしていただけただけで本当に嬉しいですし、ありがたい気持ちでいっぱいです。不定期更新ですが完結は必ずしますのでゆっくりとお楽しみいただけると幸いです。 (2020年4月27日 11時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
れいありす(プロフ) - この物語とても面白いです!言葉では表せない位何て言うか...面白くて大好きです!更新頑張ってください!応援しています! (2020年4月27日 8時) (レス) id: 897e8a62fb (このIDを非表示/違反報告)
Music(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました (2019年11月30日 10時) (レス) id: ac04f81fab (このIDを非表示/違反報告)
矢澤こゆき(プロフ) - 時間一日(ときまいちじつ)さん» 作者さんの更新が速すぎて驚きました。投稿ありがとうございます!! (2019年11月24日 19時) (レス) id: 9da7dff2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時間 一日(ときま いちじつ) | 作成日時:2019年10月13日 16時