待って、私アイドルじゃないです【あんスタ】

プロデューサーと休み時間 ページ5

夢ノ咲学院、プロデュース科は毎日が多忙である。

ほんの数十分の休み時間だって仕事に回していかないと命取りになると彼女は話す。

「やっほう、A！
遊びに来たよ〜。お昼だし、食堂行こ！」

「明星さん！
あれほど抱きつくなと云々」

「まぁまぁ。
スキンシップ〜！」

しかし昼休みとは、かなりの確率で仕事に妨害が入る。

みんな暇なのだろうか、そんなことを考えながらも一応対応をすることにしていた。

「明星さん、まだ私仕事があるので氷鷹さんと遊木さん、衣更さんを誘っては？」

「んー、今日はホッケーは仕事で一日いないし、ウッキーは放送委員の当番。
サリーは最近よく生徒会室にこもりっきりでさぁ〜。
俺だけなんもすることないの」

そう言って前の空いている席に腰を下ろす。

「でも先程も言ったように私はまだ仕事が……。」

「じゃあ待つよ！あとどれくらい残ってるの？」

「企画書の練り直しが三件、イベントの衣装案と制作二件。
打ち合わせ込みで、希望ステージの提案。
そして天祥院先輩から任された、仕事依頼通達が四件。

そんな感じですね。」

「わぁ……。
結構多いね。」

「はい。
そういえばTrickstarへの仕事依頼来てますよ。
できれば氷鷹さんに連絡したかったですが、今回急ぎのようですし先に伝えておきますね。

衣更さんにも朝連絡しておいたので問題はないと思いますが」

「おぉ！ありがとう！
あ、じゃああと四つ仕事依頼の通達があるんだったらこの昼休み使って行こうよ！
体動かしに行こー！」

そう言って勢いよく立ち上がった明星。

確かに、今日は休憩してなかったし、倒れたらその分の時間を取り戻す分の作業も嫌なため従うことにした南雲A。

「あ、では待ってください。
弟が今日弁当を忘れて行ったので届けに行きます。」

「おっけー！
それ、Aの手作り？」

「……？ええ、そうですね。
両親共働きなので、私が変わりに作ってます。

学食でもいいって言ってたんですが、鉄虎は偏食気味な子なので。」

「おぉ、プロデューサーっぽい。

晩御飯もAが？」

「えぇ。
鉄虎が率先してやりたいと言ってくれるんですけど、親に固く止められているので。
鉄虎をキッチンに立たせては行けないという鉄の掟を守るため朝も晩もですね。」

「鉄の掟……？
ま、まぁ早く行こ！
俺学食だから食べるとこ食堂でいい？」

「ええ。」

プロデューサーとお弁当→←プロデューサーの弟

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す