2話 the・典型的ヤンキー ページ3
「ってぇな。おい、どこ目つけて歩いとんだゴラァ！」
Aの肩にフラフラと歩いてぶつかってきた、如何にもなチンピラ男。金色に染めた髪をリーゼントにして、腰パンというなんとも典型的なヤンキー。
その典型っぷりにAは返す言葉も無い。
チンピラ男は黙ってじっと見ているのを挑発と受け取ったのか、ポケットに入れていた両手でAの胸ぐらを掴む。
「なんだよその目はぁ！喧嘩売ってんのか！？」
...何でそうなる。
Aは小さく溜め息をつくと、胸ぐらを掴まれた手を掴み返した。
ギシギシと音が鳴りそうなくらいの強い力で掴まれ、チンピラ男は思わず胸ぐらにあった手を離した。それを見てAもまた手に力を入れるのをやめた。
しかし、その男はまだ気が済まない様で少し距離をとって拳を作った。
Aは最早諦めたように体勢を整えて構える。
『謝れば済むってのに...ガキかよ』
Aがボソッと呟いた声が聞こえたのかチンピラ男は更に激高する。
「...こっちが下手に出てりゃ調子に乗りやがって！！」
お前がいつ下手に出てたって言うんだよ。
チンピラ男に呆れの言葉しか出てこない。
『
チンピラ男が一直線に向かってくるのをAは一蹴りでノシた。
『生憎と、相手の力量も判別できねぇような雑魚に負けるわけにはいかないんでね』
Aがそう言うがチンピラ男は反応を示さなかった。不思議に思って振り返ると、そいつは口から泡を吹いて完全に伸びていた。
これ、やりすぎたか？
と思うも嗾けてきたのは向こうだしなぁと考えそいつを裏路地辺りに捨てといた。
ここなら気絶してても邪魔にはなんねぇだろ。
Aは近くに置いていたスーツケースをコロコロを引っ張った。
...家、どっちだっけ。
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ルノチキ(プロフ) - 鎖骨さん» まじですか！？そう言って頂けて何よりです！最後まで読んでくださってありがとうございました。 (2021年10月1日 0時) (
レス) id: c4cd32353d (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨 - 凄い…めちゃくちゃいい話でした。。終わり方が最高です…！！グッとくるものがある…！ (2021年9月30日 23時) (レス) @page42 id: c7ef1e87db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルノチキ | 作成日時：2021年8月23日 10時
