一 週 間 お 試 し 彼 氏。【竈門炭治郎】

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このまま沈黙状態で居るのも流石にキツイので、竈門くんに一応ルールの確認だけしておこうと、声をかけてみた。



「あの、竈門くん…。」

「あ、はい！なんですか？」

「ルールについては、知っているよね？」


そう問いかけると、静かに頷いた。やっぱり、ちゃんと彼ら(彼氏役側)もルールを知っているんだ。まあそうでないと可笑しいんだけどね。


「俺は、三番だけは回避したいです。」

「三番って確か、運営側の事を詮索しない事、ってやつだよね？」

「はい。もし情報を掴んだら、俺も貴方も殺されますから。」



私も先程、三番は回避しようと思っていたが、まさか彼もそう思っていたとは。という事はつまり、彼らも運転側の事は詳しく知らない、という事なのだろう。

複雑だなー……。ま、これ以上の詮索はやめよう。私も死にたくはないからね。一週間だけの恋人ごっこ、頑張らなきゃね。



「よし！竈門くん！」

「は、はい？」

「一応私の家の中を案内するよ！ついておいで！！」

「ありがとうございます！！」



な、なんていい子なんだ…。近所の悪ガキ共とはまったく違う。絶対優しい子だ…！後でお菓子をあげよう。うん、そうしよう。



「Aさんの家はマンションの一室とかじゃないので、とても広いですね！いい香りもしますし、綺麗で尊敬します！！」

「ありがとう！尊敬なんてそんな…」



お試し彼氏役の竈門くんがイケメン過ぎる件について語りたい。と思ったけど私友達少ないから無理だった…と落ち込んだ今日この頃。

竈門くんが一生懸命慰めてくれたのはまた別の話だ。




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