一 週 間 お 試 し 彼 氏。【竈門炭治郎】

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「此処がお風呂場ね。入る時は必ず伝え合うこと！」

「流石に仮の恋人同士でも、異性ですからね…。」



竈門くんが呟いた言葉に、うんうんと頷く。良く分かっているじゃないか！

部屋の案内が終わったり時計を見ると、もう直ぐ十一時半になる頃だった。そういや私朝ご飯食べてないや…と思いながら、竈門くんにご飯にする事を伝える。



「お昼ご飯何がいい？」

「俺はAさんの作るものなら何でも食べますよ！」

「…っ！」


いい子や…。いい子や…！ニコリと微笑み格好良いセリフをさらりと言った彼は恐らく無意識にそう言っているんだろう。恐ろしいわ…！

少しときめいた私は内心が乱れながらもゆっくりキッチンに立つ。



「そ、そう言えば竈門くん。服とか持ってきてる？」

「あ、持って来てますよ！俺妹が居るんですけど、妹が相手の人に迷惑かけないよう色々持っていけって騒いでて…。」



妹ちゃんもいい子や…。


「俺持って行くつもりだったんですけどね…まあ妹のお陰で忘れ物とかなさそうですし、Aさんに迷惑掛からなくて良かったです！」

「うん、うん……私の事まで考えてくれてありがとう…。」

「いえいえ！」



竈門くん自身もいい子で…私みたいな大学生が彼のようないい子の彼女(仮)で本当に良かったのだろうか…。あれ、なんか目から汗が出てきちゃったよ？

うふふ…何でだろう。






「あ、何で泣いてるのかと思ったら玉ねぎ切ってたからなんですね。」

「あ、うん。そういや玉ねぎ切ってたわ。」


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