検索窓
今日:18 hit、昨日:67 hit、合計:768,052 hit

7 ページ16








同棲を始めてまだ間もない頃だった。
警戒心の塊のような彼と何とか心の距離を縮
めたい。






そのためにはどうすればいいか、考えた。
でも言葉にしたところで彼はきっと信じない。






思考を凝らした末の決断、
それが彼が手の甲に施した絵柄と同じタトゥ
ーを自分に刻むことだった。






蝉「しかも "これ自分で彫りました"
とか言われた日にゃ…一流企業の秘書さんの
裏の顔、半端ねーな」

「あはは! 誰も近寄らなくなるよね」






街の喧騒に向けた高笑いは、
社会的な人間たちからすれば負け犬の遠吠え
にしか聞こえなかったかもしれない。






でもそれで良かった。
その歪な優越感がわたしたちには…






ーーーー心地良かったから。






***






猛暑が続く真夏の熱帯夜、
羽を振るわせ啼き狂う虫の音を聴きながら毎
晩のように体を激しくぶつけ合う…






二人で過ごした
初めての夏は






そんな熱い記憶ばかりだった。






8→←6



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1343人がお気に入り
設定タグ:山田涼介 , Hey!Say!JUMP , 切ない,悲恋   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:知夏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/972e809caf1/  
作成日時:2016年3月18日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。