38.台無しの時間 ページ38
目を開けると、そこは薄暗い部屋だった。
周りを見渡せば、酒の空瓶が散らばっている。
もう何年も人気のないままなのだろう、埃っぽく、天井には蜘蛛の巣もあった。
私は、頭の上で両腕を縛られた状態で床に寝かされていた。
「Aちゃん！」
「カ、エデちゃん、有希子ちゃん…」
あの時余程強く首を締められたらしい
声を出すのが何処と無く億劫で、喉が傷んだ。
まだ若干酸欠気味なのか、少し頭がボーッとする。
それでも二人が無事が確認できて安心した。
「ようやく目覚めたか。」
不良のリーダー格の男、リュウキが私が目覚めたことに気付く。
周りの男達もニヤニヤと下卑た笑いを浮かべて心なしか、ジロジロと体を舐め回すような視線も受ける。
「そーいや、お前、どっかで見たとおもったんだけどさ」
起き上がろうとする私を、リーダ格の男リュウキが阻みながら有希子ちゃんに携帯を見せる。
「これ、お前だろ？…去年の夏頃東京のゲーセン」
角度的に見えずらかったが、ちらりと覗いた男のケータイの画面には清楚な有希子ちゃんに似ても似つかない女の子。
…え、有希子ちゃんなの？
別人じゃない？
有希子ちゃんを見れば俯いていて、父からの呪縛から逃げたくて格好を変えて遊んでいた、と泣きそうな顔で呟いた。
もう自分の居場所が分からないよ、と言う有希子ちゃんにリュウキが、有希子ちゃんと目を合わすように座り込んで俺らと仲間になればいい、などとふざけた事をほざく。
「俺らそういう遊び沢山してきたからよ」
つまりそれは、一般人を正しい道からわざと外し、陥れた。そういうことを意味していた。
「さいってー…」
カエデちゃんの言葉にリュウキが反応して胸ぐらを掴む。
『やめて！！その2人には手を出さないで！！』
悲鳴じみた私の声にリュウキがカエデちゃんから手を離して、そいつは笑って言った。
「…いいぜ、その代わりお前が2人の代わりになれ」
その言葉にカエデちゃんと有希子ちゃんが反発する。
「Aちゃん！！私達は平気だから！！」
こいつらの言いなりになるな、と。
カエデちゃんと有希子ちゃんはホントに優しい。
だから、傷付けたくない。
『分かった…』
その代わり2人には絶対に手を出さないで、と念押しをする。
リュウキはニヤニヤと笑い、近くの鞄からハサミを取り出し私のカーディガンを切り裂いた。
『…っ！』
次にブラウスを破かれる。
タイツも破られ下着が男たちの目に晒された。
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雪飴(プロフ) - りつ@鉛筆さん» ありがとうございますぅぅ！！！！！更新しないと…とは思ってるんですが、最近出来てなかったので今日こそは更新します！！更新分も読んでいただけると嬉しいです！！でも、いつも更新が夜中になっちゃうので結局今日というより、明日になっちゃうんですけど……(^^; (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - これ…好きやわ（確信） (2020年3月31日 11時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - とてもストーリーがタイプで好きです！！頑張ってくださいね！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - いつでもコメント受け付けてます！コメントくれると嬉しいな（はーと） (2020年3月22日 6時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪飴 | 作成日時：2020年2月29日 17時
