『触れてほしい』11 ページ21
まふまふside
そらるさんから、話があると言われた。
変に胸騒ぎがする。
…きっと、気のせい。
ざわざわと喚く胸を一撫でしてそらるさんの背を追いかける。
口数も減る境内。
夜道と同じ深い紺色の浴衣と綺麗な黒髪。
その色のせいでか、そらるさんがどこか暗闇に消えていってしまいそうだった。
ま「ま、まって！」
そ「え？どうした？！」
急に大声を出した僕に驚きながらも戻ってきて
心配してくれる。
あぁ、優しいな。
この優しさを僕にだけ見せてよ。
その優しさを僕だけに注いでよ。
そしてこんなこと思っちゃう僕を、許して。
ま「置いてかないで…」
僕を覗き込んだ漆黒の瞳が一瞬見開かれた。
そしてすぐその瞳は細くなり、温もりに包まれた。
夏の終わりを告げるように生ぬるい夜風が頬を撫でた。
そ「置いてかない。絶対置いてかないよ。」
ま「本当…ですか？
僕…僕を…嫌い、にならないですか…っ？」
なんで、なんで涙なんてでてくるの。
涙はとっておくんじゃなかったの。
ごめんって、無理って離されたときにしか流さないってあのあと決めたじゃん。
なのに、なのに…
そ「本当。そらるさん嘘つかないもん。」
そんなの、一番知ってる。
相棒だもん。
そらるさんのこと、一番知ってるの。
もう、後悔はない。
口に残る林檎飴の甘さ。
この季節しか感じられないこの味。
ずっと、ずっと。
、
、
「好きでした！そらるさん！」
『触れてほしい』12→←そらるす【Supikaさんリクエスト】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おしハかみ - 歌い手様のとか神かぁ？嫌、神やったわ。 (2021年9月10日 22時) (
レス) id: 11f9810aa2 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - 晋助、可愛い！ (2019年4月2日 15時) (レス) id: 9e46179769 (このIDを非表示/違反報告)
のやき(ゝω・´★)(プロフ) - 歌い手大好き！さん» 返信返せてなくてごめんなさい！遅くなるかもですが書かせていただきますね！ (2018年8月24日 16時) (レス) id: 54a74cfeb3 (このIDを非表示/違反報告)
のやき(ゝω・´★)(プロフ) - 返信遅れちゃいました(>_<;)すみません！とみたんは可愛いのとカッコイイのが混ざっててよきです( ´艸｀) (2018年8月24日 16時) (レス) id: 54a74cfeb3 (このIDを非表示/違反報告)
歌い手大好き！ - 天月総受けお願いします！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 8caad177e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
