第338話 ページ19
「.......」
「...サクラちゃん」
広い草原の真ん中で、我愛羅の様態をサクラが確認する。
ナルトの声掛けに対してサクラは静かに首を振った。
『.......』
目の前でナルトが必死に叫ぶ。泣きながら必死に怒って。泣いて。叫んだ。
それを皆でなんにも言えずただただ聞いていた。何も出来ないから。何も言えないから。
私は足元で揺らぐ雑草をじっと見つめて、ナルトの声を遠く聞いていた。
知っている。このセリフも、この後何が起こるのかも。
...ほら、チヨバアさんが動いた。そのまま我愛羅の元へとまっすぐ言って、例の蘇生を開始する。
周りのみんなが驚く中、私はただただ呆然とその姿を見つめた。
耳がこもる。一言一言が響いて聞こえた。
...本当に、何をどうすれば正解なんだろう。
どこかで私が何がしていれば、どうにか動いていたのなら、こうならなかった未来が得られたのだろうか？そもそもそんなことをして良かったのだろうか？
...まただ。またどうしようもない罪悪感が私を襲った。こればっかりはどうにもなれない。いい加減にこーゆーのはやめて欲しいのに...。
どうしようもないくせに、どうにも出来ないくせに。だからせめて、自分を責めて感傷に浸っているだけなんだ、きっと。
まるでどこかの物語の哀れな主人公みたいにぶってるだけの、最低な人間。
どんどんどんどん、自分が壊れていく気がした。
夜になって、木の葉には明日帰るということで今晩は砂で休ませて貰うことになった。ナルト達は戦いの疲れのせいであっという間に眠ってしまい、私もさっきから布団の中でくるまってはいるものの...
『.......』
どうにも眠れない、というか息苦しい...きっと昼間のせいで神経質になってるんだろうな...。
...ムリ。布団暑い。
そう思って思わず窓から外に出た。強い風が旅のせいで伸び切った私の髪をぐしゃぐしゃに乱しまくった。
『...っ』
...そうだ、夜の砂漠って寒いんだった。馬鹿アホ間抜け。布団取りに戻るか...いやでもめんどくさいな...。
『...はぁ...』
これは鬱だ。前の世界でもしょーもないことでたまに病むことはあったけど、これもそんなもんなんだろうか。
...いや違うな、あんなテストで一教科最下位とったときの鬱とこの精神的鬱を一緒にしてはいけない。それだと鬱が可愛そうだ。
...馬鹿か私は。
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アイ(プロフ) - 色葉さん» ボードでナルトの双子の妹の設定を教えてくださいませんか？ (2020年11月21日 7時) (
レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - エールさん» 逆にその固さが仇となって文章量とか長くなってるのでやっぱり難しいです。笑私もまだまだ未熟者なので…汗どういたしまして〜またいつでもどうぞ！ (2019年1月27日 7時) (レス) id: cefbd53226 (このIDを非表示/違反報告)
エール - なるほどー。でもそれって難しくないですか？やっぱプロの方は違うのかなぁ〜。ありがとうございます！急な質問すいませんでした！！ (2019年1月26日 22時) (レス) id: 53f9709858 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - エールさん» 個人的にはなるべく原作の雰囲気やキャラの性格を崩さないように、リアリティを意識して書いてます！ (2019年1月26日 17時) (レス) id: d811640117 (このIDを非表示/違反報告)
エール - 突然ですが、質問です！カカシ先生の小説を書くにあたって、気を付けている事や意識している事って何ですか？教えて下さい！ (2019年1月25日 21時) (レス) id: 53f9709858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2018年8月3日 1時
