第166話 ページ37
「お陰で橋は無事完成したが…超寂しくなるのォ…」
再不斬との闘いから約二週間が過ぎた頃、長かったCランク任務"波の国篇"もいよいよ今日で幕を閉じる。
私達も漸く故郷の木の葉に帰れるという事で、今はタズナさんご一家にお見送りをしてもらっている。
「お世話になりました」
「まあ!まあ!タズナのオッチャンまた遊びに来るってばよ!」
「ぜったい……か…」
ナルトに向かってそう言うイナリくんの目はうるうるしていて、今にも涙が溢れ出そうだった。ちらっと当のナルトに視線をずらすと、彼もまた寂しいようで、
「イナリィ…お前ってばさみしんだろ〜泣いたっていいってばよォ!」
…いやおまいう。お互い寂しいんだったら素直にそこで寂しいって言えばいいものを…なんで変な意地張っちゃうの。
「泣くもんかァ!!ナルトの兄ちゃんこそ泣いたっていいぞ!!」
「あっそう…じゃあな……」
「あ!」
…その途端、ナルトとイナリくんは滝のような涙を流していた。あーあーほれ見たことか。
「先生の嬢ちゃん!」
『!』
その言葉を期に、ナルトがスタスタと歩き出すもんだからそれに続いて私達も帰ろうとすると、不意にタズナさんに呼び止められた。
…?なんだろう。つか"カカシさんの"って何。そう思いながらも振り替えると、タズナさんはいつも通りのあのニカッとした笑顔でこう言った。
「またな!」
『!…うんっ』
それに対して私はちょっとだけ微笑んで、彼に小さく手を振り返した。
「よーし!早く帰ってイルカ先生に任務終了祝いのラーメン、奢ってもらおーっと!それにさ!それにさ!木の葉丸にもオレの武勇伝きかせてやろー!!」
「じゃ私は…ね!サスケ君里に帰ったらデートしない?」
「いや断る」
「そ…そんなぁ…」
「あのさ!あのさ!オレってばいいよ!」
「うるさい!黙れ!ナルト!」
『………フッ』
「?どうしたんだ?」
『いーや別に、面白いなぁって』
「…ま!確かにな…」
『…ねぇ、カカシさん』
「何だ?」
『私さ…今回のこの任務で色々な物を得られた気がします。でも、それでもやっぱり今の私にはまだまだ分かんないことだらけで…そんできっとこれからも、その事で泣いたり悩んだりすると思うんです。
…だから!その時はまたお願いしますね!"私の"カカシさんっ!』
「…!ハイハイ」
「カカシ先生ー!Aー!早く行くってばよー!!」
『わかってるー!ほら行きましょうカカシさん!』
「あぁ」
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アイ(プロフ) - 作品を読んで感動しました!作品を参考してよろしいですか?? (2020年11月20日 21時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - トッシーさん» あっあっああああありがとうございますすすすす!!!滅茶苦茶嬉しいです!頑張ります!! (2017年11月20日 21時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
トッシー - さっさっさっささささ最高です!超応援してます!頑張ってください! (2017年11月20日 19時) (レス) id: 7be352b008 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - nasoraさん» どわーっ!!?めちゃくちゃうれしいです!!本当にありがとうございますー!!(((o(*゚∀゚*)o))) (2017年11月12日 8時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
nasora - いつも楽しく見てます!とても面白いです!がんばってください!私もうこの話のファンになっちゃいましたw! (2017年11月11日 20時) (レス) id: e0ca1ca558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2017年10月8日 13時