煙草の匂い。【sm】

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「志麻ってA先生の事好きなの？」





あるクラスメイトの発言が発端だった。

確かに当時恋心を抱いていたのは事実だが、先生の為に、自分の為に、と隠してきた。






志「急になんでだよw」

「よく先生と話してるの見るからさぁ。」

志「さぁね〜w」

「え〜、気になるじゃん！！
A先生綺麗だもんね、二人でなんかしてんの？」



『はいはい、恋愛話に花咲かせてないで席付きなさ〜い！！』






俺達の話を遮ったのは紛れもない、先生だった。


そのあと先生は女子生徒から事情聴取されたそう。
俺は部活だったから現場には居合わせなかったけど、後日先生から話を聞いたら「あの子たち志麻くんの事好きだね〜w」と苦笑していた。



クラスの女子から好意を持たれているのは勿論嬉しい事だし、有り難い事だけど、生憎俺が思いを寄せているのは先生なんだ。





『志麻くんかっこいいもんね〜。』

志「そうですか？w
A先生もめっちゃ美人ですよ。」

『んふふ、嬉しい。ありがとうね。』





彼女なりの照れ隠しなのか、煙草を箱から一本取り出し、火をつけて吸い始めた。


先生の頬が心做しか赤かったのは夕焼けのせいだろうか。









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