# 0 6 . ページ6
.
桜が散り行く季節。
俺はこの学校を卒業した。
卒業したら一番最初にしたい事があった。
A先生にお礼と、想いを伝えたかった。
もう教師と生徒の関係ではない。
志「先生っ!」
『あぁ、志麻くん。卒業おめでとう。』
志「ありがとうございます!
あの、話したい事あるんですけどいいですか?」
すると、先生は俺の手を引いて誰もいない校舎を歩き、いつも二人で会っていた空き教室へ連れてきた。
ここは確かに先生と俺の思い出の場所。
そう言えば、先生に初めてあったのもこの教室だっけな、なんて。
志「先生、沢山お世話になりました…!
その、それで、三年間ずっと好きでした。
叶わぬ恋だって分かってたんですけど、どうしても諦められなくて。」
『ありがとう、志麻くん。
でも、ごめんね。お付き合いは出来ないの。』
志「なんで、」
『私、持病があるの。心臓に。
だからね、私と付き合ったら志麻くんの可能性が狭まってしまう。だから、ごめんなさい。』
頭を鈍器で殴られたようなそんな衝撃が走った。
あんなにいつも元気で優しくて、でも煙草が大好きな先生がまさか持病を抱えていたなんて、思いもしなかった。
いや、気付きたくなかったんだ。
節々で意味深な発言をしていたのはもっと早く気づいて欲しかったからなのでは?
俺が気付きたくなかっただけ?
最低だな、俺。
.
77人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お砂糖(プロフ) - 千雪さん» 初めまして。病み期...心中お察し致します。こんな作品で千雪様のお気持ちを少しでも晴れやかなものに出来たのならば、作者として嬉しい限りです。千雪様がこれから前を向いて進めるよう願っております! (2019年11月17日 23時) (レス) id: b2caf16498 (このIDを非表示/違反報告)
お砂糖(プロフ) - CIEL☆さん» 返信遅くなりすみません(;;) 他作品まで拝見して頂けてるのですね、、、。感激です。ありがとうございます!! (2019年11月17日 23時) (レス) id: b2caf16498 (このIDを非表示/違反報告)
千雪(プロフ) - はじめまして。少し病み期だったのですが、作者さんの作品に出会えて気持ちが楽になりました。叶う事のない純情な恋心をすごく綺麗に書き込まれていてとても引き込まれました。こんな素敵な作品に出会わせて頂きありがとうございます。私も前を向いて進もうと思います。 (2019年11月12日 0時) (レス) id: 0d57349aa4 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - コメント失礼します。作者さんの作品いつも拝見させて頂いています。どれも面白く楽しめるので尊敬しています。今作品も頑張って下さい!! (2019年11月10日 16時) (レス) id: 5d5b1bd419 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:a。 | 作成日時:2019年11月10日 15時