500 the Deathly Hallows ページ1
もしもその時が来たらとずっと覚悟していた。
でも、きっと来ないんじゃないかと、Aならきっとどうにかしてくれるはずだと、ハリーは心のどこかで期待していた。
だからこそだろうか、裏切られた時のショックが益々大きかった。
目の前が薄暗くなるような気がしたのに、失神呪文はハリーにきちんと適応しなかったのか、意識がもうろうとするだけだ。
全身がむち打ちにあったように動かない。
体がしびれを起こし、ハリーは目の前のことが信じられない思いでいた。
「ハーマイオニー、ロン、、」
親友二人に声をかけるが、二人から返事はない。
それどころか追っ手の声が上から降ってくるまでに、彼らは至近距離にいた。
「なんだ、あっけないな。
おい、裏切るんだったら最初に言えよ、」
臭い息と汚い手がAに伸びたが、Aはパシッとそれを弾いた。
「触るな、わめくな、たかがネズミ三匹、引き捕まえたくらいで。」
「はあ？なんだあんた何者だ？」
「お前が逆らえるような人間じゃないよ。」
いうが早いか男の体が宙に浮く。
「うわなんっあああ！！！！」
首が閉まるようにもがき苦しる男に周囲の連中は距離をとる。
だがAは男への魔法を止めなかった。
息が持たないのだろう。
プラプラとした足が宙に浮き、汚い靴がポロンとこぼれる。
魔法によって寝ていた三人もAを信じられない思いで見ていた。
「私の獲物に触れてみろ、ただじゃ済まさない。」
何か空を切り裂くように、Aの指が真横に切られる。
瞬間男の体はがくっと力をなくしたように落ちた。
「ひゅー、くそこのアマ…」
「何度でもいえばいいが？」
空色の目がかっぴらかれる。
男は本能で悟った。
今までただのお嬢様かと思ってみていれば、とんでもない女だ。
「A、まさか…」
失神呪文を必死で耐え抜いたせいか、力はまだ回復しない。
荒れる息を整えるようにハリーは囁くような声で、訴えた。
「いったでしょう、私はあなたの知る中で最も最低な女になるって。」
にこりと不敵に笑い、嘲るように笑うA。
裏切られるときなんて、わかっていたはずだ。
裏切るはずだからそれを見抜けと思われていた。
どこだ、どこだで間違えた。
ハリーは必死になって考えようとするが、それよりさきに体が上に引っ張られた。
「立ちな、英雄。」
そこにはなるほど、ブラック家の血を色濃く受け継いだ魔女がいた。
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イライザ(プロフ) - ルリさん» お返事遅れてすみませんでした、ありがとうございます｡色々な作品の中でも印象にの子たのが印象に残ったのが幸いです、不定期ではありますが新しく物語を始めました｡またそちらでもお会いできたら幸いです｡ (2021年3月15日 2時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 初めて感動しました。とても素晴らしい作品だと思います。言葉では表せないです。色々作品を見てきましたが、自分の心にすごく刺さって、感情移入しました。もっとイライザさんの作品を見てみたいと思いました。素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございました (2020年12月16日 15時) (レス) id: f2a767728c (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - 鈴猫さん» お返事が遅れてすみません、ありがとうございます、ここまで長く続けて来られたことに感謝です。本当にありがとうございました！！ (2020年7月20日 23時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - すごく面白かったです。主人公の最後は思わず涙が流れました。どんな最後にしろhappyかbadなのか、それは人それぞれなのですが凄く良かったです！素敵な作品をありがとうございました！ (2020年4月17日 6時) (レス) id: c2b147e245 (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» これで書かないのはちょっとなあと思いながら、書いていました。正直後悔はしていません。でも泣いたという言葉をもらえただけで、自分の中で気になっていたモヤモヤが貼れました、ありがとうございます。if話では精一杯幸せに書くのでご覧ください。 (2020年4月14日 23時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年11月22日 13時
