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まるで教師の答えを待つように、ドラコは黙って口をつぐんだ。
【それはな、誇りだ。】
ドラコの中で、いつか話した血みどろ男爵との会話が蘇る。
誇りを持てと。
彼は明確にマグルと純血の魔法使いに違いをつけていたが、そこには必ず自分を立てる自信と誇りを抱いていた。
鷲の石像は淡々と続ける。
【誇り高きレイブンクロー生は広く高く多くのことを見聞する必要性がある。
対してスリザリン生は地上どころか地下に談話室を設けた。
アクアリウム状に設計された談話室は広く大きいと聞いている。
だが、もしも誇りだけが大切なら地下に押し込められるなど、ひどく侮辱されたように感じるだろう。
似たものを信念においている二つの寮がどうして、最も高い尖塔と最も低い地下とそれぞれ談話室を作ったのか。
私はな、レイブンクロー生は他者を欺けるほど自分に絶対の自信を持つものであり。
スリザリン生は他者だけでなく自分も絶対に欺けるほどの誇りを持っているのではないかと考えている。】
「他者に嘘をつける自分に絶対の自信、自分を絶対に嘘をつく自信…」
【嘘ではない。欺くだ。】
静かに訂正を求めた鷲の石像は、石像なのにニヤリと笑ったような気がした。
【レイブンクローの十八番はその圧倒的な知識の量だ。
知識というのは自分で得ようとしなければ手に入らない。
対して、スリザリンの十八番はなんだ？
それは人を信じさせることができる話術と、その裏に潜んだ狡猾さだ。
そこにどれだけの確証があろうとなかろうと、貴様らは自分たちに“似ているもの”ほど、冷静に的確に操ることができる。
これは言葉にするほど簡単ではない。
褒めてはいない、だが貶してもいない。
なぜなら、この尖塔にいる連中がどれだけ頭を絞っても、ここまで自然に且つスマートにこなすことはできんことだからだ。
だが、ここにいる連中は貴様らがどれだけ手を伸ばしても届かないほどの圧倒的な知識量を誇る。
知識を得た自分に他に追随されないほどの絶対の自信を持ち、それを誇りにつなげる連中と、
他者を掌中に収めるために自分すらも欺き、その裏には自我をしっかりと持っていなければならない連中。
どうだね、こうもはっきりと違いを示せるとなかなか面白いとは思わんかね。】
まるで高いところから見物を楽しむような石像の口調に、ドラコは顔を真っ赤にさせた。
だが四年も経った彼の堪忍袋の緒も少しは軟化したらしい。
「どう考えようとあなたの勝手でしょう。」
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
