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「よく知っている？
何を言って…」
「わからないか？
これまで自分の身に何が起こっているのか。
一番わかりやすいのはそうだな…例えば例のあの人に乗っ取られた、とか？」
どくんと悪寒がしたように心臓が揺れるAに、シャドは構わず続けた。
「ホークラックスって知ってるか？」
「…分霊箱でしょう？」
「さすが学者の娘だな。」
皮肉じみた音が聞こえてくる。
音に対して過敏になっている今、Aの神経は最高潮に研ぎ澄まされている。
「闇の魔術にして、誰も解き明かしてはいけないこと。
私も両親から又聞きした程度だから参考になる書籍は読んだことないけど、ある程度概要は知っているわ。
いわゆる自分の魂を分解して死んで形を失ってもなお、その意思がこの世に残るようにする方法でしょう？
昔はその特性上、延命方の一つとして用いられていたけれど、所詮は命を削る行為。
代償として殺人を犯すこと。
高等魔法の一つと言われていることから大抵の魔法使いはこんなことをしてしまえば死んでしまうけれ。。ど。。。」
とAが言葉を言いかけたところでその口は止まりかけた。
「そうだ。
命を削る行為にして具体的な所作まで記載されているそのホークラックス。
検討はついているだろうが、Aはそのホークラックスなんだよ。
ケイティ・フレッチャーのな。」
先ほどの夢の記憶が一気に蘇ったような気がしたA。
「だったら、ミーシャは、」
「ああ、あいつもホークラックスの一人だ。
本来ホークラックスは魔法の性質上、無機物に魂を預けた方がいいが、お前もミーシャという猫もそう簡単にはいかなかったようだな。」
「私がヴォルデモート卿に取り憑かれずに済んだのは、」
「元から別の魂が入り込んでいたんだ。
体が受け入れられないのは普通だろう。」
これほどまでに冷静に示唆してくれると却ってAは頭が冴えていった。
「だったら、私はこれからどうしたらいいの？
だってケイティは死んでしまったんでしょう？
一生、私はケイティの命を背負って生きていくの？」
「いやか？」
「嫌かって、普通に考えてこんなの普通じゃないわ。」
「ああだろうな、
ブラック家の忌子で、生き別れた双子の片割れがいて、おまけに両親は行方知れず、しかも自分はずっと顔も知らない女の魂を背負ってるなんてな…
俺なら受け入れられずに死んでしまうところだ。」
「そんな、」
淡々と現実を突きつけていくシャドは、それならとゆっくりと言葉をこぼした。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
