記事 ページ4
※週刊誌とかのアレコレは作者は詳しくないため独断と偏見で書きますのでご都合解釈だと思って読んでいただけるとありがたいです。
悟side
で、まぁ頭に血が上ったまま週刊誌の会社に来たところで門前払いだよね〜
「チッ」
どうしてやろうかな、と考えれば横から舌打ちが聞こえてそっちを向いた。
悟「あ、」
「お、」
目があったその人は、よく知ってる。
Aの父だった。
悟「お茶でも行きません?」
「そうするか...」
そう言って近くのファミレスに入った。
「記事事態は絶対に出ない。競馬業界はアニメやゲーム、それに加えてアイツのアイドル性で盛り上がりを見せてる。当然お偉いさん方は不都合な記事なんて出させまいと圧力をかける」
確かに、今ブームの絶頂を迎えてる状態でそんな記事簡単に出させる訳はないと思った。
でも、
悟「だからってタダじゃ置きませんよ。Aの努力なんて知らずに食い物にした責任は取らせます」
「当たり前だ。記事が出ねぇからお咎め無しとはいかねぇ。ボコボコにしてやる」
僕とAの父親はしっかりと握手を交わした。
のはいいんだけど、何だか聞いてた父親像とだいぶ違うのはなんでだろ。
そう握手したのはいいんだけど、僕ら初対面な訳ね。
なんで僕が知ってたかってそりゃ、競馬界のレジェンドだもの。
テレビで見て顔くらいは知ってる。
会話弾まないのよ。正直気まず過ぎてなんで僕お茶になんて誘ったんだろうって思ってるんだけど誰か助けてくれない?
「はぁ...。どうしてこんな目に合わせちまったんだろうなぁ」
深いため息をつく。
悟「お義父さんはAに騎手の道に進んでほしかったんですよね?どうしてです?」
ずっと疑問だった。
Aを突き放すような事を言ったりしたりする割に、無理やりにでも競馬学校に通わせたりしてるし。
「敬語外せ...ったく。俺が始めてG1に勝ったとき...頑固で泣きもしないようなオヤジが初めて泣いた。それが忘れられなくてな。俺のエゴだが...Aが俺を追って勝つ姿が見たかった。親子で競い合ってみたかったんだよ」
オヤジって、お祖父さんのことか。
悟「じゃあ、なんで突き放すような事言ったりしたの?照れてんの?」
Aが父親の言葉に振り回されてたのを知ってたからつい煽り口調になった。
「俺がデビューしたてのとき。傲慢で我儘で、感謝なんて知らない天狗になっちまってたからな。Aにはそうはなって欲しくなかったんだよ」
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2023年6月18日 15時