貧乏会社の一人娘は天祥院英智の元へお嫁に行きました【あんスタ】

姫宮桃李の棘 ページ38

「お茶をお持ちしました」



若菜さんと共に



お茶を運ぶと





相変わらずの表情であの子は見てた






「ありがとう」




蓮巳さん、、、クールでかっこいい人だな






そして隣の姫宮さんにお茶を出すと






「、、、お前が入れたお茶なんて要らない！」






は、はぁぁぁあ！？







お茶は悪くないから飲みなさいよ！





と思う気持ちを我慢した






「ひ、姫宮様

このお茶は姫宮様のお好きな

お茶でして、、、」



若菜さんがフォローすると




「じゃあ若菜さんが入れてよ」





わ、若菜さんは認められてるんだ、、、






「こんなお茶、いらない！」






「っ」







パリン








「も、百星様！！」




「百星！」






あ、熱、、、







姫宮さんの払ったティーカップの中身が





私の体に見事命中





おかげで真っ白のワンピースが



茶色く染まってしまった






幸い、割れたカップは


誰にも当たることなく床で割れた






「百星様！」




「私は大丈夫、少し熱いだけ」




だいぶ熱いけど



流石に悪い事をしたと思った姫宮さんは




顔面蒼白になっていた






「姫宮さん、怪我してませんか？」



「、、、え」




私は姫宮さんの手を見た





「良かった、、、


怪我してないみたいですね」





アイドルたるもの


怪我なんてしてられない






こんなに小さな彼を前に




私の怒りなど何処かに飛んでしまい




彼の心配だけが頭にある







そう思っていた時だった








体がふわっと宙に浮いた






「のわぁぁ！？」






私を抱き上げたのは





英智くんだった





「え、英智くん？


ぬ、濡れちゃいますよ！」




「黙ってて｣





う、わ、、、






私が知っている史上、




1番怒ってる、、、







誰かに助けを求める前に







私は英智くんに抱えられたまま





部屋をあとにした

心配な彼に→←生徒会メンバー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す