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仲直り ページ15

hk side
※高校1年生の4月。【出会いhk】の翌日の話。


結局あれからまだいのちゃんと仲直りできてない。


今日こそはッ…!と意気込んで教室に入る。
もうすでに結構な人が登校してて賑やかな教室内。

そしてそのまま廊下側窓際のいのちゃんの席へ!!
ズンッと席の前に立つ。

顔を上げずに本を読むいのちゃん。
「…いのちゃんっ!!」

あ、思ったより大っきい声出ちゃった。

いのちゃんはびっくりするでもなく、気だるげに顔を上げ、目を細めながら、
「なに?」
と冷たい声。

う、、いのちゃんにちょっと圧倒されるけど絶対仲直りするんだ!

…まてよ。っていうか私何も悪くなくない?
いのちゃんが過保護ぶりは異常だったし!
悪いのいのちゃんじゃん!!

「なに1人で百面相してんの?」

「百面相してないし!
謝ってよいのちゃん!」

「何で私が。」
むぅっと唇を尖らし不服そうな顔をするいのちゃん。

「だって!いのちゃんが過保護すぎるのが悪いんだよ??
あたしだって1人の人間なんだから自由にさせて!
あとケンカしたままなの嫌だし!
…いのちゃんが隣にいないのッ、つまんない……!」

恥ずかしいけどホントのことだし!
いのちゃんの目を見つめる。

バツが悪そうに目を逸らすいのちゃん。

「…ごめん光。今回のは完全に私が悪い。
なんか正論言われて恥ずかしくて完全に拗ねてただけ。

…光には甘えちゃうんだよね。でもこうやって理不尽に怒るのよくなかった…。ほんとごめん。」


「いのちゃん……!
いいよ、その代わりこれからはもう過保護やめてね。」

ちょっと怖い顔を作っていのちゃんを見つめると
“うん、そうする。ごめん”といのちゃん。

よかったぁ!!!

これでいつも通りどころか過保護もなくなってハッピー☆

「てか光嬉しさが顔に溢れすぎ(笑)
もっと怒ってもいいのに。」

「そんなこと言ったら怒るよ!!」

「ウソです、ウソウソ!ごめんなさい!」

なんていつも通り戯れるのも楽しい。
我ながら能天気だなとは思う。


あ!!!
「ところでさ、この前話してた男子!誰なの!?」

私がモヤモヤした原因のやつ。

「ん??いつの話よ?」

「昨日教室で話してたじゃん!なんか嬉しそうな表情しちゃってさ!超気になってたんだからね!」

「ぇえ?男子と話してた嬉しそうな顔してた?!
んーー……全っっ然覚えてないんだけど。

私さ、コミュ障だし、おおかた緊張してオドオドしてただけなんじゃないの?」

「なーんだ」

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作者名:林檎ばなな | 作成日時:2022年6月20日 23時

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