夢うつつ。(×in) (ページ7)

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＊yt くてん。ページ7

yt side

特にすることも無く、雑誌を読んでいると、ゆったりとした足音が近づいてくる。

ぽすぽすと軽そうなのに引きずるようなわかりやすい足音。

やってきたいのちゃんとパチリと目が会った瞬間、察するのは。

「ゆーとぉ、あし」

「どうぞ、おいで！」

だと思ったよ、めちゃくちゃ眠そうな目してるんだもん。

ありがとーなんていいながら、いつもの体制。

いのちゃんは俺の足の間にやってきて全体重を俺に預けて眠る。

俺の方が一回りほど大きいから、包み込むようにして座り直す。

まるで、座ったままお姫様抱っこしてるみたい。

もう随分と前から定位置になったいのちゃんの眠る場所。

いのちゃんの頭が俺の首元にあって、こそばゆいけど、ふわりと香るいのちゃんの匂いが好きだからこれはこれで大満足。

力の抜けたいのちゃんの細い腕をぷらぷらさせながら、いのちゃん、これじゃあ俺いのちゃんをダメにするソファみたいだよ。

そんなことを思ってると、くたり、ともたれながら、

「ゆーとは俺をダメにするクッションみたい」

なんてゆっくりゆっくり喋りながらけらけらと笑う。

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