独 占 欲【まふまふ】

ドロドロ ページ17

最後尾がちょうどクラスの後ろの扉あたりになったので

中を覗くと


女の子にしては背が高いメイドさんの姿が



黒いタイツをまとった脚がとてつもなく長い


中性的でスタイルがいいだけの女の子に見える



思わず見惚れていると

視線に気付いたのかメイドさん…もとい真冬が手を振ってきた


苦笑いに近い表情をしている



私は手を振り返してから


両手を胸の前でガッツポーズにして


「がんばって」


と口パクをした



すると真冬はふにゃと笑い


「ありがとう」


と言った



そうしてまた接客に戻っていく




人見知りなのによく頑張ってるなあ


戸惑いながらも一所懸命やっている真冬を見てなんだか涙が出そうになる←親か



私以外の大勢の人と話している姿なんて今までで初めて見たかも



チクっと心が痛む





これは真冬の成長だし彼女なら喜ぶべきなのに


真冬が遠くへ行ってしまったみたいでもやもやする




やっぱり真冬が自分以外の人と話していると嫉妬してしまう


心が黒くてドロドロしたものに溶かされる



どんどんエスカレートしていく自分の気持ちを吐き出すように


深呼吸をした

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